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最後の日本兵 小野田さん=伝記がブラジル陸軍から出版

谷口眞一郎和歌山県人会長(左)と平崎靖之会長

谷口眞一郎和歌山県人会長(左)と平崎靖之会長

 終戦を信じず、戦後30年近くフィリピン・ルパング島に潜み闘い続けた元帝国陸軍少尉、故小野田寛郎さん(和歌山出身)のポルトガル語伝記『セン・レンジソン(降伏せず)』がブラジル陸軍から発刊される。刊行発表会が18日午後7時からニッケイパラセホテル(Rua Galvao Bueno, 425)で行われる。
 松田ルイ・ユタカ陸軍少将が、小野田氏の又甥(甥の息子)にあたる小野田エドアルド少尉との出会いを機に、「日系人としても軍人としても尊敬に値する同氏の生き方を知ることは、ブラジル軍人にとって良い刺激になる」と後押しし、陸軍図書館から出版される運びとなった。
 生業から軍上層部の日系人を中心に、広く交友関係を築いてきた広島県人会の平崎靖之会長は、「第2次大戦中の外国軍人に敬意を表し、その伝記が軍部から出版されるのは異例。日本人の魂を二、三世のみならず、ブラジル人にも広く知ってもらえる」と喜びを浮かべた。
 陸軍南東部主催。当日は松田少将、小野田少尉も出席する。少尉の直筆サイン入りの書籍と、カクテルパーティーの参加費合わせて65レアル。申込みや問合せは日野さん(11・2703・3893)、平崎さん(同・99997・1634)まで。

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