ホーム | コラム | 樹海 | 予期せぬ悲劇に襲われて

予期せぬ悲劇に襲われて

 ブラジリア時間の11月29日未明にコロンビアで飛行機が墜落し、サンタカタリーナ州のサッカーチーム、シャペコエンセの選手ら71人が死亡、6人が負傷した事件は、世界中を深い悲しみに陥れた▼息子が送ってきた映像を見た直後、電話で事故の事を知らされた父親はこの日が誕生日だったとか。先週、子供が生まれると聞いたばかりの選手もいたなど、涙を誘う話が次々に飛び込んでくる。生存が伝えられた3選手も、片足切断や骨髄損傷などの重傷で選手生命が絶たれた可能性が強く、彼らやその家族の今後も気にかかる▼飛行機事故は1度に大勢の犠牲者が出る事が多く、昨日まで一緒に過ごしていた人を急に亡くす人達のショックも大きい。まして、チーム史上初の南米杯決勝目前の事故は、高まっていた興奮や歓喜を、文字通り一夜にして哀しみに変えた▼長い闘病による死だと周囲の人も心の準備が出来るが、今回のようなケースは準備のしようもない。広域移動が不可欠なサッカー選手には飛行機事故での死は他人事ではなく、欧州のチームも練習や試合前に黙祷を捧げ、追悼声明を出したりした。選手やチームからの追悼文も引きを切らない▼全ての遺体が届いた時点で合同葬を行うための準備は始まったが、全伯選手権最終節や来季の試合への見通しはたっていない。多くの市民は自分達に夢を与え、夢は実現できる事を示してくれた選手や監督、報道関係者に感謝しているが、様々な痛みや苦しみの最中にある生存者や遺族、関係者達に深い慰めと新たな希望、生きていくための力をと願わされる。「シャペコエンセは闘い続ける」との言葉にも声援を送りたい。(み)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジルサッカー》全国選手権第33節=フラメンゴ勝利で優勝まであと一歩=次節、戦わずして戴冠の可能性2019年11月20日 《ブラジルサッカー》全国選手権第33節=フラメンゴ勝利で優勝まであと一歩=次節、戦わずして戴冠の可能性  11月16~18日に、サッカーのブラジル全国選手権1部リーグ第33節の全10試合が行われた。2位のパルメイラスが引き分け、首位のフラメンゴが勝利したため、勝ち点差が13に広がった。  首位フラメンゴは16日に、敵地ポルト・アレグレのアレーナ・ド・グレミオで、4位のグ […]
  • 《ブラジルサッカー》フラメンゴ、18歳のFWが終了間際に決勝点=2位パルメイラスとのマッチレースは続く2019年11月9日 《ブラジルサッカー》フラメンゴ、18歳のFWが終了間際に決勝点=2位パルメイラスとのマッチレースは続く  11月6、7日にブラジル全国選手権1部リーグ第31節が行われ、2位のパルメイラス、首位のフラメンゴは共に勝利。勝ち点差は8のままで、第32節に臨む。  フラメンゴに先駆け、6日に試合を行ったパルメイラスは、敵地のヴァスコ・ダ・ガマ戦で2対1と勝利。翌7日に試合を行う […]
  • 東西南北2019年10月16日 東西南北  15日のPSL党首ルシアノ・ビヴァール氏への連警による家宅捜査は、同氏とボルソナロ大統領の仲を決定的に引き裂く原因になりかねない。一部情報によると、大統領長男のフラヴィオ上議、三男のエドゥアルド下議がボルソナロ氏のPSL残留に向けて工作をはじめているなどの報道もあった矢先。政 […]
  • 《ブラジルサッカー》全国選手権第17節=豪華補強チーム同士の一戦はフラメンゴが快勝=5位転落のパルメイラスは監督解任2019年9月4日 《ブラジルサッカー》全国選手権第17節=豪華補強チーム同士の一戦はフラメンゴが快勝=5位転落のパルメイラスは監督解任  8月31日から9月2日にかけて、サッカー全国選手権1部リーグ第17節の10試合がブラジル各地で行われた。  今節最も注目を集めたのは、リオで行われたフラメンゴ対パルメイラスの一戦だ。  共に豊富な資金力を誇り、大型補強を行ったチーム同士だが、フラメンゴは補強戦力が […]
  • 東西南北2019年7月24日 東西南北  地理統計院(IBGE)は23日、インフレ率の先駆けとなる、15日締め広範囲消費者物価指数(IPCA―15)の7月の値が0・09%だったと発表した。この値は6月の0・06%よりは高いが、7月の値としては2017年(―0・18%)以来の低数値だ。今年に入ってからの累積は2・42% […]