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レールパスはブラジルの日本人移民の権利!=聖市在住 佐野シルビオ

佐野シルビオさん

佐野シルビオさん

 JR東日本が4月から海外在住日本人にだけ使えなくするジャパンレールパスの論争に関して、もともと私はあまり認識していませんでした。ですが、これについての話がジョルナル・ニッパク紙の最新版では、県連と文協会長が日本政府や関連企業に嘆願書を送ったと知り、自分の考えを再考しました。
 レールパスは外国人観光客を誘致するために、アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国にも存在しています。各国内の観光客の循環を刺激して、文化や伝統、自然景観に関する知識を広める役を果たしており、経済を含めてよい効果が出ていると思います。
 同様のレールパス制度が日本でも行なわれましたが、ブラジルを含めた国々に住む日本移民、海外同胞はその恩恵を長年受けていました。
 日本政府との連絡や公称に関して、県連役員らは定期的に日本に行って、東京と各人の故郷である県を何度も行き来することを挙げ、JRパスがなくなると訪日が難しくなると訴えました。
 私の個人的な見方では、この申し立ては弱いと思います。JRパスは外国人旅行者のためのものだからです。彼らが国土交通省や観光庁、JR東日本に送った嘆願書では拒否されやすい。
 私にとって正しい訴えは『日本人移民の権利だ!』と言うものです。
 日本移民の多くは、日本政府の勧誘や誘導によって、意思に反して日本を離れた人たちです。日本が現在のようなG7に入るような国になるために、日本移民の多くは、生まれた国から出て行かざるを得ない状況に追い込まれました。ほかに選択肢はなかったのです。
 そのような見方で「海外移住」の流れは理解されるべきだと思います。20世紀初頭、日本政府は人口爆発をどうしたらいいか分からなくなっていました。国土は狭い、人口は爆発する、貧困層は食べられないという状況の中で、その人口が生きていく場所を求めて朝鮮半島や中国大陸に向かったのだと思います。けっして帝国主義的な部分だけではなく、「生き残り」の選択肢だったのだろうと私は考えます。
 そして終戦直後は、満州から大量の引揚者が日本に戻ってきました。そのときも日本政府は「簡単だ。外国へ送ってしまえばいいのだ!」とばかりに移住宣伝をしました。
 過剰人口の一部が外国に渡ることで、国内の経済的な負担を軽減し、現在のような経済大国への道に歩むことを可能にさせたのだと思います。これは、ブラジル日本移民にも当てはまること。
 県連や文協や日系政治家たちも、それぞれの役割を果たしてほしいです。ブラジルに来た移民にレールパスを出すぐらいのことは大したことはない、「レールパスを使うことは移民の権利だ」と日本政府を説得してくれるのを期待しています!
 この意見の元になるものは、20年前に私の著書「Sonhos Que De Ca Segui」でも書きました。日系人やブラジル日本人移民について語らせるため日本人を登場させました。その時、ここに書いた私の立場はもう決まっていたのです。この本が日本語で翻訳されることを期待したが、残念ながら、果たされることは無かったです。
 今度はどうなるでしょうか?!(二世、建築家、作家、新聞記者)

※原文はポ語

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