2016年12月29日、ブラジルの税務当局は規範的命令1.681により、国別報告書(Country-by-Country Reporting)の年度提出義務を公布しました。
G20での議論の結果、先進国は、国際税務プランニングにより、大企業が低税率の管轄区域に利益を逸脱することについて、そのような国々での効果的な対策がないことを懸念しています。
BEPS(Base Erosion and Profit Shifting、税源浸食と利益移転)のアクション・プラン13に沿って、国税当局は、ブラジルの多国籍企業によって、国別報告(CbCR)が提出されることを決定し、ブラジル国外の多国籍企業のブラジル子会社についても義務化され、グループでの年間連結売上が7億5千万ユーロを超える場合には適用される可能性があると判断されます。
ブラジルでは、2016年に関連する情報は、2017年7月末までに法人所得税申告とともに提出する必要があります。申告されなかった場合、税法上の罰金が課されます。
必要な情報は、グループが運営するすべての管轄区域、各国の活動種類、グローバルの所得配分、支払った税金及び従業員数などです。
原則として、報告管轄区が多国間の管轄当局間協定を締結している場合には、グループの最終親会社は、この情報を報告しなければならず、あるいは別の報告主体を代理とする必要があります。
その場合、ブラジルの企業は、最終親会社及び代理報告企業に関するいくつかの情報を提出する必要があります。それ以外の場合、ブラジル企業は、グループが活動している各管轄区域についての必要なデータを現地税務当局に報告しなければなりません。
(※問い合わせ: claudio.yano@pwc.com この記事は、ブラジルにおける法令等の改正動向等をお知らせするため発行されたものであり、一般情報の提供を主たる目的としていますので、個別ケースに対する専門的アドバイスとして、ご利用頂けない場合がございますのであらかじめご了承下さい)