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《ブラジル》予防接種の接種率が低下=ポリオやはしか等の心配も

 子供などに義務付けられたものを含む予防接種の接種率が、親の怠惰などによって落ちてきていると、6日付現地紙が報じている。
 保険省の最新データによると、16年の場合、対象者の95%の接種が望まれているポリオでも接種率は84%で、過去10年で最低だった。
 ブラジルでは1990年以降、ポリオの発症例は報告されていないが、このような低い接種状況では発症の可能性は否定できないと医療関係者は危惧している。
 1歳以上の幼児が対象で、複数回の接種が必要な「はしか・おたふく風邪(流行性耳下腺炎)・風疹・水疱瘡」対策の「新3種混合ワクチン、MMRV」の接種率は76・71%で、4人に1人が接種していない。
 はしかはセアラー州で13年と15年に症例が報告されており、16年にはサンパウロ市で3206人ものおたふく風邪患者が発生した。また、16年は水疱瘡が原因で亡くなった妊婦もいた。
 医療関係者によると、近年目立つのは国民の意識の低下で、「実際には複数回の接種が必要なのに、1回接種して安心してしまう人が少なくない」と語っている。
 また、子どもに多い、急性胃腸炎を引き起こすロタウイルス感染症の予防接種も、接種率は88・97%で目標の90%に届いていない。
 なお、インフルエンザの予防接種キャンペーンは、接種率が低いため、9日まで延長されたが、2日現在も目標の5420万人には程遠い、4130万人(77%)しか受けていない。保健省では、接種率が低いのは、今年はインフルエンザで死亡した人が少なく、必要を感じている人が少ないからと見ている。

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