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特別企画でポルトガルへ=県連故郷巡りあと40席

首都リスボンの美しい夕暮れ(By Alexander De Leon Battista (Flickr), via Wikimedia Commons)

首都リスボンの美しい夕暮れ(By Alexander De Leon Battista (Flickr), via Wikimedia Commons)

 ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)が主催する「移民のふるさと巡り」の次回9月は特別企画としてヨーロッパへと行き先を延ばし、ブラジルと日本と関わりの深い国ポルトガルで交流旅行をする。
 このふるさと巡りは1988年、日本移民80周年を記念して開始され、毎年行われている人気旅行企画だ。国内を中心に各地の移住地などを訪ね、交流を深め、互いに歴史を学びあうことができると好評だ。
 今回は県連が、外国旅行に強い日本の大手旅行会社HISに依頼し、同社のポルトガル支店とも連携しながら、より安価で中身の濃いツアーを企画している。
 6日間の滞在のうちに、世界遺産を含む6都市をめぐりながら、現地の交流協会や柔道連盟など民間の団体だけでなく、在ポルトガルの日本大使館大使公邸での交流ディナーにも参加できる。6月1日時点で残り40人分。申し込みはHIS旅行社リベルダーデ支店(11・3271・0452)へ。


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 9月の県連故郷巡りが向かうポルトガルは、日本と関係が深い。1543年に種子島に難破したポルトガル商人が、日本人にとって最初に接触した欧州人だった。「ヘンなガイジン第一号」ヴェンセスラウ・デ・モラエスはポルトガルのポルト出身。1899年に神戸領事として滞日しはじめ、故郷の地方紙に日本の近況を寄稿し続けた。1929年に徳島市で孤独なうちに没したが、その生涯は新田次郎の小説『孤愁サウダーデ』(未完)に結実。息子の藤原正彦は旅行記『父の旅 私の旅』、父の小説を引き継ぐ形で続きを書いた同名小説も出版された。同国は美食でも知られており、日本人にはうれしい海鮮料理が有名。当地でも有名なお菓子「パステル・デ・ベレン」というエッグ・タルトはまさに本場だ。

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