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 サンパウロ市の三重県人会(Av. Lins de Vasconcelos, 3352, Vila Mariana)で、ブラジル漫画協会(Abrademi、佐藤紀行会長)が毎月開催する「日本の歴史講演会」の第4回目が、25日の午前9時から行われる。入場無料だがAbrademiのサイト(www.abrademi.com)で要申し込み。毎回多くのブラジル人が詰め掛けるため、早めに予約したほうが良いかも。今回は鎌倉・室町時代についての講演だ。興味のある人は申しこんでみてはいかが?
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 日毎叢書企画出版から『楽書倶楽部』第38号が15日に刊行された。その一編、「同航の友」(林とみ代)では、神戸港から移民船で出港する時の印象的な状景が描かれている。いよいよ出港、見送りとテープを引っ張って別れを惜しむ。《一本のテープが最後まで私の手に残った。そのテープを握っていたのは、見送りに来ていた、私に思いを寄せていたらしい青年であり、何かを必死に叫んでいたが、汽笛の音に消されて分からなかった》。まるで映画の一場面のよう。波止場が遠くなったころ、今度は甲板の隣にいた青年が、急に直立不動になり、《海ゆかば~水漬く屍、山行かば草生す屍~》と歌いだした。それを聞いて《生きて帰ってこれないのかも…》と悲しくなったとか。こんな読み応えあるコラムが27本。興味ある人は同出版(11・3208・8040)まで。

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