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生長の家=今年も全国大会に2500人=家族と環境の重要さ再認識

開会式でずらりと並んだ支部旗の前に立つ講師の皆さん

開会式でずらりと並んだ支部旗の前に立つ講師の皆さん

 生長の家ブラジル伝道本部(向芳夫理事長)は第31回全国大会(日語)を3日午前8時から、サンパウロ市のアニェンビー国際会議場で開催し、2500人収容の会場が満員になった。遠くは南麻州カンポ・グランデなど32支部から参加があり、開会式では支部旗で舞台が一杯になった。講師4人の意義深い話に頷きながら信仰体験の告白に涙し、歌や踊りの出し物などを丸一日楽しんた。
 開会の挨拶で宮裏準治本部講師は、大会テーマ「家族:霊性のスパイラル」について「国家を形成する最少単位、いわば細胞は家族。家族を構成する一人一人が幸せになれば、国家も良くなる」と説明。現在の過剰消費主義によってゴミがたくさん出されて環境破壊が進んでいる現象を憂い、「欲望のスパイラルを断ち切って霊性のスパイラルに入り、新文明を築きましょう」と呼びかけた。

広い会場が一杯に

広い会場が一杯に

 向良夫講師は、モジの某講師の実体験を紹介した。その講師は歯科医として8年間貯めた大金で土地を購入したが、地権がニセモノだったことが後から分かった。本部で青年会会長に説明したら「おめでとう。あなたはご先祖様の借金を払った。これから良くなるよ」と言われ、その時は癪に障ったという。ご先祖様に感謝の祈りを捧げる時も「俺がご先祖さまの借金を払ってやったのに、どうして感謝しなければならないのだ」と腹が立ったという。
 でもじっと耐えて感謝を捧げるうちに、実際にその後の人生は好転したという。「人はみな、自分の人生劇場の原作者であり、主人公であり、監督だ。自分の人生は自分が筋書きを書き、自分で演じ、自分で振りつける。筋書きが良くないと思えば、自分で書きかえれば良くなる」と向講師が語ると拍手が湧いた。
 サンパウロ市サントアマロ在住の南部節子さん(74、熊本県)は「嫌なことがあっても良い面だけを見る。何か起きても許す。そうやって家族と和解し、仲良くあり続けることを学び実践している。だから幸せ」と手を合わせた。隣にいた富田美也恵さん(82、マリリア生まれ)も「アルモニア(調和)、ご先祖様への感謝の気持ちをブラジル社会に広めたい」と語った。
 南麻州ドウラードス支部から夫・三宮俊男さん(76、マリリア生まれ)と共に参加した知江さん(65、和歌山県)は「父が信者で、家族には自然に調和があった。私もそれを実践している」とほほ笑み、真剣に講演に聞き入っていた。

 

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 生長の家全国大会の体験談発表で、マリア・クリスチナ・アンドラデさんは、娘が12歳の時にボーイスカウトのキャンプに参加して、仲間の少年がコッソリ持ち込んだアルコールが焚火に引火して、全身の3割を火傷する大怪我した事件の逸話を語った。「40日間の入院中、半分は集中治療室。私も娘もひたすら祈り、プラスの波動を保った。娘は医者や掃除夫にも笑顔で接し、皆から愛された。『ボーイスカウトを訴えたらいい』などとアドバイスする友人もいた。事故の原因を作った15歳の少年は仲間外れにされていたが、娘のお見舞いに来たいと言ってきたので、娘にどうするか尋ねた。すると『もちろん、いいわよ』と言い、和解した。今は普通に生活を送っている。信仰がなければこんなに順調にはいかなかった」と振りかえり、最後に娘が舞台に登場すると大喝采が湧いた。

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