ホーム | 日系社会ニュース | 佐々木則夫さん=「外国文化知る人が活躍」=女子サッカー世界一の監督=JICA活動現場を視察

佐々木則夫さん=「外国文化知る人が活躍」=女子サッカー世界一の監督=JICA活動現場を視察

警察署を訪問した佐々木さん

警察署を訪問した佐々木さん

 サッカー日本女子代表を世界一に導いた名監督・佐々木則夫さん(59、山形県)が9月10日から4日間来伯し、国際協力機構(JICA)が実行委員会を務める「なんとかしきゃ!プロジェクト」の著名人メンバーとして聖州とリオ州を訪問。12日に聖州内の警察署とサンタクルス病院の視察などを行なった。

 佐々木さんは11年のFIFA女子ワールドカップで、男女通じて日本初となる優勝に導いた実績を持つ。サッカーファンならずとも名が知られている名監督だ。現在は埼玉県に本拠地を置くサッカーチーム、大宮アルディージャのトータルアドバイザーを務める。
 「なんとかしきゃ!プロジェクト」は開発途上国が抱える様々な問題を発信し、国際協力を呼びかけるもの。佐々木さんは今年から著名人メンバーとして加入した。
 佐々木さんは12日午前、聖州内の警察施設を訪問。JICAが2000年から警察庁と連携して行なう「地域警察活動普及プロジェクト」を視察した。同プロジェクトは日本から専門家を派遣し、犯罪発生後の対処だけでなく予防活動の普及を目指している。
 佐々木さんは、警察が地域住民と接点を持ち、犯罪予防に努める様子を視察。「自分が子供だったときの交番も、普段から挨拶するなど地域との温かい交流があった。日本ではそれが薄れているように感じるが、ブラジルで見ることができて驚きだ」と感想を述べた。
 その後、警察署近くのサッカー場で地元の子供70人と交流。元大宮アルディージャ所属のトニーニョ(アントニオ・ベセーラ・ブランドン)さんも駆けつけ11年ぶりの再会を果たした。
 佐々木さんは「子供達がすごく積極的にサッカーと関わっている感じがした」とし、「環境が整っていなくてもサッカーはできる。治安や教育など問題が山積しているからこそ、子供たちにとってサッカーの存在感が大きいのだと思う」と感慨深げに話した。
 同日午後2時半からは聖市のサンタクルス病院に訪れ、JICA青年ボランティアで栄養士の牧野夏実さん(25、埼玉)から話を聞いた。佐々木さんは「彼女のようなボランティアがブラジルで学んだことを日本に帰って生かせるといい。日本は人口が減って海外から労働者を受け入れることになると思う。その時に外国文化に触れている人がきっと活躍してくれる」と見ている。
 今後の活動について尋ねると「男女共に平等な世界を目指したい」と答えた。女子サッカーに関わるにつれ、女性の力が社会でいかされていないと感じるようになったという。「日本でもまだ男性が優遇されているように感じる。女性も能力を発揮するようになれば平和に近づくはず」。
 13日に離伯。今回の訪伯の様子は「なんとかしきゃ!プロジェクト」のHPで公開される他、さいたまテレビでも今月末に放送される予定。

image_print

こちらの記事もどうぞ