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県連故郷巡り=伯国/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第5回=「ブラジルのふるさと」へ

代表的なレバノン系ブラジル人(ウィキペディア)

代表的なレバノン系ブラジル人(ウィキペディア)

 ポルトガルは欧州大陸とアフリカ大陸の境に位置する。イベリア半島南端とモロッコの北端のジブラルタル海峡の幅は、一番狭いところでわずか14キロしかない。

 もともとはローマ帝国の辺境の地だったが、アフリカのウマイヤ朝イスラム遠征軍に征服され、8世紀からの400年間もアラブ世界の一角を成した。キリスト教世界を取り戻すための戦争「レコンキスタ」により、現在のポルトガルの原形が生まれた。

 そんな歴史から今もアルファマ区のようなアラブ風の街並みが残る場所がある訳だ。

 ポルトガルの面積は日本の四分の一で、北海道と四国を足した程度。ブラジルと比較すれば約95分の1で、ペルナンブッコ州とほぼ等しい面積しかない。そのような小さな国が、かつて大航海時代の15~16世紀には、スペインと世界を分け合うほどの海洋大国だった。遠洋航海という当時の最新技術を持ち、アジア、アフリカと欧州をつなぐ交易で栄えた。

 このような成り立ちから人種はかなり混血が進んでおり、文化も混淆している。まさに、人種の違いに寛容で多文化な移民大国ブラジルの原点はここにある。

 ブラジルにおけるアラブ系の影響力の強さは言うまでもない。ミッシェル・テメル大統領自身がレバノン系二世。アルキミン聖州知事の苗字もアラブ語alkimya(錬金術)が語源だと言われており、フェルナンド・アダジ前聖市長もレバノン二世。ブラジルとアラブ世界との深い繋がりは、ポルトガルに由来するのだろう。

 本橋県連前会長も「ポルトガルは旧宗主国だから、ブラジルとは親子関係だと思っている。歴史が好きだから、今回のような歴史が感じられる場所をもっと見たい。こんなにアラブとの関係が強いとは、今回初めて知った」としみじみ語った。

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 2日目の9月18日晩、国際交流事業「Encontro dos Descobrimentos」(発見の出会い)の一環、第3回日ポ交流イベント「O Japao e o Mundo Ocidntal」(西洋世界と日本)開会式に出席するため、一行はバスで市内ホテルに向かった。

 車中、山田康夫県連会長は「今はリスボン大使館公使参事官をする佐野浩明元在サンパウロ首席領事から『ぜひ来てくれ』と言われたことと、このイベントの主催者ネルソンさんから熱烈なお誘いを受けたので、今回スペシャルとしてポルトガルに来ることを決めました。移民の故郷ではありませんが、ブラジルの故郷です」と一行に説明した。(つづく、深沢正雪記者)

 

 

□大耳小耳□関連コラム

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 ガイドのカルラさんはリスボン市アルファマ区に関して、「4年前までは港湾労働者の貧民街だったけど、3、4年前から再開発が始まり、9、10世紀の家並みを補修して観光客向けの投資をしてから、一気に人気の場所になった。迷路のような入り組んだ街路、独特の建築様式、小さな店やレストラン、民族歌謡ファドの生演奏のバーが、「こんなところにも」という場所にある。ここにはイタリアの有名女優モニカ・ベルッチが住んでいるし、マドンナも良く来ているという話よ」と解説。マドンナは言うまでもないが、ベルッチといえば007ボンドガールも演じた美人女優で、人気映画マトリックスのシリーズにも出演していた。

 

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