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《サンパウロ州》黄熱病、流行終了宣言からひと月足らずで再発生?=サンパウロ市北部でワクチン接種開始

 【既報関連】ブラジルでは、今年はじめから4月頃にかけて、ミナス州を中心に黄熱病が流行した。サンパウロ州でも今年は51件(内22件は州外で感染した患者)の黄熱病発症が記録され、その内16人が死に至っている。

 ブラジル保健省は9月6日に一応の流行終焉宣言を出したが、今月9日にサンパウロ市北部のオルト・フロレスタル公園(オルト)で、黄熱病で死亡した猿の死骸が発見され、公園の封鎖と近隣住民への黄熱病予防ワクチン接種が行われていると、21~23日付現地各紙・サイトが報じている。

 オルトではその後も猿の死骸が発見され、その数は23日までに5体に上った(2体は腐乱が激しく感染の有無の確認は不能。最後に見つかった2体は検査中)。

 現在封鎖されて公園は、オルトと、同じトレメンベ地区にあるカンタレイラ公園の二つだ。サンパウロ州保健局のダヴィジ・ウイピ局長は、「パニックを起こす必要はない」と市民に平静を保つよう呼びかけた。

 サンパウロ州は黄熱病予防ワクチンを150万人分所有しており、公園の近隣住民には21日からワクチン接種を始めている。トレメンベ、カーザ・ヴェルデ、ヴィラ・ノヴァ・カショエリーニャの各地区を中心に100万人への接種を行う予定だ。

 人間への感染は、ネッタイシマ蚊などが媒介となって起こる。ネッタイシマ蚊は連続飛行距離が最大500メートルのため、黄熱病の予防接種を急いで受けなくてはならないのは、最大でも公園から1キロ以内に居住する人と、サンパウロ州伝染病監視センターのレジアーネ・デ・パウラ氏は語る。

 妊婦や授乳中の人、化学治療や放射線治療中の人、高濃度コルチコイド使用中の人々は黄熱病ワクチンを接種できない。