ホーム | ブラジル国内ニュース | リオ市=巨大スラム・ロッシーニャで軍警がスペイン人観光客を射殺=「車で検問を突破したため」と弁明=銃撃戦の発生した日にツアー催行

リオ市=巨大スラム・ロッシーニャで軍警がスペイン人観光客を射殺=「車で検問を突破したため」と弁明=銃撃戦の発生した日にツアー催行

 【既報関連】23日午前10時半頃、リオ市南部のファヴェーラ(スラム街)ロッシーニャで、スペイン人観光客が軍警に撃たれて死亡する事件が発生したと、24日付現地紙各紙・サイトが報じた。
 亡くなったのは、ファヴェーラツアーを終え、帰りの車に乗ったスペイン人女性のマリア・エスペランサ・ヒメネス・ルイス氏(67)だ。
 事件に関与した疑いの持たれる2人の軍警は、その日のうちに逮捕された。軍警の撃った銃弾は車のバンパーと後部ガラスに当たっており、その内の1発がマリア・ヒメネスさんの首筋に当たった。マリア・ヒメネスさんは急いで病院に運ばれたが、病院に着いた頃には既に亡くなっていた。
 車にはマリア・ヒメネスさんと運転手の他に、マリア・ヒメネスさんの兄と義姉、ブラジル人ツアーガイドのロザンジェラ・レニョーネス氏の、計5人が乗っていたが、他に怪我人はなかった。
 リオ州では、今年1月から8月までに712人が、警察の関与する事件で命を落としている。ほぼ1日あたり3人のペースだ。この死亡件数は、昨年の同じ期間と比べると29・9%も多い。
 警察は、イタリア人運転手のカルロ・ザニネタ氏(42)が検問を強行突破したので、車に向けて発砲したとしているが、カルロ氏は、警察の姿など見なかったし、なぜ停車しなければいけなかったのか理解できないと供述しているという。車がスモークフィルムを貼っていたことで運転手が検問を見逃し、警察側に不審車だとの印象を抱かせた可能性がある。
 ロッシーニャ内部ではこの事件に先立つ9時半頃、軍警と麻薬密売人との間で銃撃戦が発生し、軍警2人と、密売容疑者1人が負傷していたが、ツアー会社はそのことを客に知らせておらず、客は危険性を認識していなかった。
 殺人事件担当署(DH)のファビオ・カルドーゾ警部は、「防犯ビデオの映像も使って詳細な調査を行っているが、車内の人々はいかなる検問や停車指令にも気付いてなかった」と語った。
 9月17日に、麻薬密売者同士の銃撃戦が起きて以来、ロッシーニャでは緊張状態が続いている。その後も銃撃戦は頻発しており、リオ州政府が軍の出動も要請する事態に陥った。
 ロッシーニャツアーの需要も、治安悪化で減っていた。ツアー催行前に、警察に今日の治安状況はどうか確認している会社と、していない会社もあった。被害者の利用したツアー会社がどうしていたかは判明していないが、会社にも捜査の手が入る見込みだ。
 なお、24日未明に、DHは容疑の軍警2人から事情聴取を行ったうえ、マリア・ヒメネスさんに当たった弾を撃ったとされるダヴィ・ドス・サントス・リベイロ中尉の予備拘留を決めた。
 検問突破の場合、追跡はありうるが、発砲は認められていない。

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