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《ブラジル》パラナ州=産院で女児2人の取り違え=2家族が一体となって育てる

 パラナ州西部フォス・ド・イグアス市の産院で1995年、同じ日に生まれた女児2人が取り違えられる事件が起きた。
 サンタテレジーニャ・デ・イタイプに住むシウヴァ家とバルボーザ家は、同じ日に同じ産院で女の子を得た。だが、その子供達は、各々、別の家族の下で育てられた。
 何かが違うと最初に考えたのは、シウヴァ家の両親(マリア・ペレイラ・ダ・シウヴァさんとジョゼ・シウヴァさん)だ。産院にいた時から、娘のダニエレさんの肌や目の色が自分達と違うのを不審に思っていた両親は、お金をためてDNA検査を行った。検査の結果、実子ではない事が判明。本当の娘はどこにいるのかを探していたが、娘と同い年のフランシエレさんの両親と会った時、疑問は解消した。
 二つの家族は共に、何かが間違っていると感じていたが、子供の取り違えが起きた事が確認できたのは2002年で、子供達はもう、7歳になっていた。
 フランシエレさんの母親(養母)のアナ・マリア・バルボーザさんは、「テレビの中だけの出来事だと思っていた事が自分達の生活の中で起きたと知り、信じられなかった。検査の結果を受け入れるまで1年間かかったわ」という。
 だが、2組の家族は、子供達をあえて取り替えず、毎週会うなどして頻繁に往き来して、2組で2人の娘を育てる事にした。「手塩にかけて育ててきた娘を失うのが怖かった」というアナ・マリアさんは、夫のエジニウソン・バルボーザさん共々、より大きな家族を得たと喜ぶ。
 双子のように育てられたフランシエレさんとダニエレさんは、各々、異母兄弟もいる。フランシエレさんが看護士の資格を取った時、また、ダニエレさんが経営学の学士号を取った時も、互いの家族は、我が事のように喜び、互いに集って祝いあった。
 他の州では、同様に取り違えが判明し、1年かけて実子との関係を作り直した例もある。こちらも二つの家族が互いに行き来しあったりしていたが、どちらの場合も親の勇気と決断、専門家も交えたケアが必要だ。(23日付G1サイトより)

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