パラー州で、狂犬病の疑いで子供4人が死亡、6人が治療中という事態が起きている。子供達は皆、メウガッソ市の農村部に住んでおり、コウモリにかまれた事で感染したと見られている。
パラー州保健局と保健省の職員が調査中だが、4人の子供達は急性脳炎を起こして死亡。入院加療中の6人も、脳炎を起こして重体だ。死亡した4人は皆、発熱や頭痛、腹痛、神経障害、痙攣、嚥下障害、不安感、水や風などに対する異常に過敏な反応といった症状を示していたという。
メウガッソ市では人の間で狂犬病が起きた事がなく、保健省や保健局の職員らは、吸血コウモリの数をコントロールするべく、野外での活動にも取り組んでいる。
保健局職員らは、コウモリの捕獲と並行して、予防接種を実施するための準備を進めている。また、農村部での保健衛生に関する啓蒙活動も始めており、コウモリの攻撃から身を守るべき事などを説明している。
パラー州では2004年と2005年に、同州内陸部で3回、人の間で狂犬病が流行り、約30人が死亡した事がある。狂犬病に感染したコウモリや犬にかまれた時は、なるべく早く予防接種を施す事が肝要だ。脳炎を起こしたら命取りとなる事が多い。
狂犬病は必ず死ぬといわれていた病気だが、2004年に米国の患者が回復して以来、同様の治療法を適用して助かる例が増えている。ブラジルでも、ペルナンブコ州とアマゾナス州で回復した例があるため、子供達が入院しているサンタカーザ・デ・ミゼリコルジア病院の医師達も、希望を捨てずに治療に望んでいる。(11日付G1サイトより)