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《ブラジル》鶏肉屠殺業者が工場を閉鎖=欧州の輸入禁止措置等受け

 サンタカタリーナ州西部イプアスー市の鳥肉屠殺業者、GTBフーズが7日、週明け後に操業を停止し、工場を閉鎖すると発表したと11日付G1サイトが報じた。
 従業員630人のGTBフーズは、5年前に同業界に進出し、1日9万羽の鶏を屠殺していた。
 同社によると、工場閉鎖の理由は、財政面の赤字と、欧州が4月に発表した鳥肉輸入禁止措置だという。
 同社では、ブラジル史上最悪だった15~16年の景気後退期を切り抜けるべく様々な試みを重ねてきたが、市場に出回るクレジットの大幅減少や政局の不安定さ、原料や資材の値上がり、販売時の商品価格値下がりなどが、工場閉鎖を決めた直接的な理由となった。
 閉鎖そのものは、各部門毎に段階的に行われるが、鶏肉の屠殺工場や加工工場の閉鎖や解雇が起きる事は、欧州が鶏肉輸入禁止を発表した時から予想されていた。
 同社の場合、従業員への給与は期日通り支払われているが、工場閉鎖による解雇に伴う種々の支払は16日から始まる。
 同社は90の養鶏場と契約を結んで屠殺作業を行っており、147の倉庫とも業務提携を行っていた。
 イプアスー市役所によると、同社の工場が閉鎖される事で生じる直接雇用の従業員の解雇や、食事代、交通費などの支給停止、所得税その他の税収減により、同市の収入は年間で100万レアルの減額となる見込みだという。この額には、同社と業務提携をしていた養鶏場や倉庫の損失は含まれていない。

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