4日は、大学入試としても重要な意味を持つ国家高等教育試験(ENEM)の初日だった。今年の問題には「フェミニズム」や「民主主義」などの設問が見られ、作文の課題が「インターネットの情報制御によるユーザーの行動の操作」になるなど、今年を象徴するような内容だった。5日付現地紙が報じている。
ENEM初日は、ポルトガル語と外国語(英語かスペイン語)からなる「言語」45問、地理や歴史に関する「社会」45問を解くテストが行われたが、今年は、これらの問題の中に「女性の権利」「民主主義」などの項目が含まれていた。
これらは、ジャイール・ボルソナロ次期大統領が選挙キャンペーン中に対立候補から攻撃材料とされていた内容だ。
三つ目の小論文のテーマが、「ネット上の情報制御によるユーザーの行動の操作」だったのも象徴的だ。今回の大統領選では、ボルソナロ氏と親しい企業が1200万レアルを払って、億単位のフェイクニュース(虚報)をワッツアップに流させようとした疑惑も報じられていた。また、当日はENEMキャンセルとの虚報が流れ、試験3時間前に政府が虚報を打ち消す報道を行う必要も生じた。
ENEM2日目は11日(日)で、数学、物理、化学、生物から全90問が出題される。
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