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《ブラジル》表現の自由が世界で2番目に大きく下降=「この傾向は世界的」とも

 「表現の自由及び知る権利の保護」を専門とする国際的非政府団体(NGO)、アーティクル19(本部英国ロンドン)が5日に発表した調査によると、ブラジルは、過去3年間の表現の自由度ランキング順位低下の幅が、世界で2番目に大きかった事が分かった。6日付ブラジル国内紙が報じている。
 表現の自由度ランキングが最も大きく落ちたのはドミニカで、3位がウガンダだ。
 調査報告書によると、特に最近の3年間は、世界中の報道機関から報道の自由が奪われ、表現の自由の低下が顕著だという。今日、世界全体の表現の自由度は、過去10年で最低レベルにあるという。
 ブラジルはインターネット上の言論や、抗議行動、デモ活動など、公共の場での言論で、最も表現の自由が落ちたとの評価を受けた。
 ブラジル調査報道協会(Abraji)によると、今年は、選挙報道関連だけで、ジャーナリストへの身体的及び言葉の暴力が、150件以上報告されているという。
 ブラジルでは、2012年から16年にかけて、ブロガー、ラジオ関係者などの殺人事件が22件もあった。
 アーティクル19の幹部トーマス・ヒュッゲ氏によると、表現の自由の低下は世界的な現象で、伝統的にこうした自由、権利が保護されてきた米国なども、この流れとは無縁ではないという。
 全世界で今年11月までに死亡したジャーナリストは78人、逮捕者は326人を数えた。また、ジャーナリストへの暴力事件の90%は加害者が罪に問われていない。

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