世界保健機関(WHO)は13日、ブラジルを訪れる旅行者に黄熱病予防ワクチンの接種を受ける勧告を出したと、14日付現地各紙が報じた。
対象地域は首都ブラジリアおよび、アクレ、アマパー、アマゾナス、バイーア、エスピリトサント、ゴイアス、マラニョン、マット・グロッソ、マット・グロッソ・ド・スル、ミナス、パラー、パラナ、ピアウィ、リオ、リオ・グランデ・ド・ノルテ、ロンドニア、ロライマ、トカンチンス、サンタカタリーナ、サンパウロ州の20州だ。
昨年7月から今年の1月にかけて、サンパウロ州内の9市で人間の黄熱病感染と、パラナ州内の1市で猿の黄熱病感染死が発生した事をWHOは把握した。
これを受けてWHOは、ブラジル国内で778人が感染した2016年から17年にかけてと、1376人が感染した17年から18年にかけてに次ぐ、“第3の黄熱病流行の波”が起こる可能性があると認識している。
黄熱病予防ワクチン接種推奨と共に出された声明文には、「18/19年期も、16/17年期、17/18年期に続く大型感染が起こると断じるには早い。だが、南方へ、または、ワクチン接種率の低い地域へ感染が拡大する予兆が見られる」とある。
黄熱病の予防ワクチンが効力を発揮し始めるのは、ワクチン接種から10日後から。接種は1回、通常の量で十分だと、WHOは呼びかけている。