全国運輸連合(CNT)のブルーノ・バチスタ会長が23日、ブラジルの高速道路の状態悪化は、道路の建設や保守を担当する企業が使用するアスファルトの質の低下が原因との見解を表明したと同日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
高速道路の保存状態は毎年報告されているが、CNTが22日に発表した調査結果では、高速道路での重大な問題点は75・6%増えた。
今年の調査では、高速道路で指摘された重大な問題点は797に増えた。130カ所は路肩が崩れており、26カ所はがけ崩れなどが起きていた。また、橋が落ちていたが2カ所、639カ所には大きな穴があったという。昨年指摘された重大な問題点は454だから、75・6%の増加。17~18年は、363が454にと25・1%増えていた。
CNTによると、舗装状態が良好とされたのは高速道路全体の47・6%で、52・4%は舗装状態に問題があった。その中でも、0・9%分は全面的な修理が必要とみなされた。
標識の状態は、48・1%が普通か悪い/最悪とみなされたが、51・9%は良好だった。
また、危険なカーブがあるところでは、41・7%に路肩がないと指摘された。
道路の舗装状態や保存状態が悪化している原因の一つとして、CNTは、建設や保守を担当する企業が使うアスファルトの質の低下を挙げた。
CNTによると、アスファルトの質の低下は、石油精製会社の数が少なく、競合相手がいないため、低品質で高価な品が出回っているからだという。アスファルトの質が悪く、道路の状態が悪化すると、車両の修理や迂回などによる経費増加を招き、運輸業界全体の収益を下げる。