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■訃報■ラーモス日伯文化協会元会長 山本和憲さん

山本和憲さん

山本和憲さん

 サンタカタリーナ州ラーモス移住地の梨生産者・山本和憲(かずのり)さんが梨の摘果作業中の怪我で感染症から「敗血症性ショック」となり、18日にクリチバーノス市のヘリオ・アンジョス・オルチス病院で亡くなった。行年72歳。
 長崎県生まれ、独協大学法学部で憲法を研究。26歳だった1976年、農業経験はなかったが、思うところあって妻とラーモス移住地へ農業移住。日本式経営による農家の連携構築、和梨栽培のノウハウを導入して高品質の果実生産に成功し、現地における日本人の名声を高めた。
 ラーモス日伯文化協会会長も務めて日本語教育の維持向上、和食普及などに尽力した。日本文化紹介の拠点「八角堂」の建設発案者でもある。2014年にはラーモス移住地50周年の記念誌『絆』を編纂。
 このように移住地の発展に寄与した功績から、2019年には外務大臣表彰を受賞した。
 19日に行われたズームによる葬儀でも日本から歌手の井上祐見さんをはじめ、森口エミリオ医師、青木智栄子さん、木村元前クリチバ総領事(現・モザンビーク特命全権大使)の夫人ちえさんも参列。在クリチバ総領事館の若枝一憲領事から木村全権大使の弔辞も読まれた。

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