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応急手当の仕方~とっさの時に戸惑わない~=連載(1)=転倒=寝たきりに直結

健康広場

2006年2月22日(水)

 高齢者にとって、恐いものの一つが転倒・骨折だろう。寝たきりに直結するためだ。(1)室内の段差を無くす(2)絨毯のめくれやスリッパなどによるつまづきに注意する──といった予防策が盛んに言われている。
 とはいえ日常生活を送っていれば、転倒してしまうこともあるはずだ。特に、椅子やベッドから起き上がる時によく起きるという。その時、本人や周囲の人は何をすべきなのだろうか?
 まず確かめることは、意識の有無。会話ができるか、適切な呼吸を維持しているか、出血があるか、といったこともチェックする。頭を打った場合などを除き、転倒の多くの場合は命の危険にかかわることはないので、落ち着いて対処することが大切だ。
 理学療法士の諸橋タチアーネさん(三世)は「一番に心配することは骨折。足を触って、ちょっと動かしてみてください」とアドバイス。腫れていたら、病院に連れていったほうがよいという。「熱があり、動かすと普通と違う音がする時がありますよ」。
 移動の際には、体を大きく動かしてはならない。病院でレントゲンを撮影することで安心することができる。ある程度の時間が経ってから、患部に異状が表れることも少なくないそうだ。
 頭部を打った時は、内出血の有無が最も心配される。その疑いがあれば、まめに患者の様子をチェックしなければならない。四十八時間以内に嘔吐などの症状が出ると、直ちに病院に運ぶべきだという。
 気がかりになるのは、独居老人や日中一人で過ごす高齢者が転倒した時だ。実際に、一人暮らしのお年寄りが骨折。救護にくる人がおらず、そのまま息を引き取ったという事例も報告されている。
 諸橋さんによれば、ベルのようなものを携帯。緊急時にそれを鳴らして、近所に助けを求めるというのも対策の一つだ。
 「転倒した場所の近くに電話があればすぐに救急車を呼べますが、そんな都合のよいことばかりじゃありませんから」。もちろん、事前に隣人や家族に一言入れておく必要がある。
 フェイラなど買い物に出掛けた時にも、転んでしまう危険が高い。一人の時には、身分証明書や住所、電話番号などを、身元が分かるものを携帯すればよいだろう。
 転倒はケース・バイ・ケースで対応しなければならない。主な応急手当は次の通り。
 (1)意識があるか、適切に呼吸しているかを調べる。
 (2)突然動かさない。
 (3)けががあれば、水と石鹸で洗う。
 (4)出血がひどいなら、清潔な布で巻く。ただし圧迫しない。
 (5)頭部、首、胸部を負傷した疑いがある時は、患者を安静にさせ、即座に医師を呼ぶ。
 (6)体を動かすことができたら、真っ直ぐな姿勢で横になる。
     ◎
 応急手当の如何が、その後の治療を大きく左右することがある。突発的な事故や病気が起きたら、本人も周囲の人もパニックになりがちだ。冷静な対応をするために、とっさの第一歩を踏み出すためのイロハを調べた。

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