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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う

 今、にわかに、そして着実に日本企業の進出の足音がブラジルに響こうとしている。クビチェック大統領時代の1950年代の工業化促進計画に乗った「第1の波」、「第2の波」の70年代の官民による熱い日伯関係は80年代の伯国の経済混乱と90年代の日本側のバブル崩壊で極端に冷えきった。経済を立て直した大国としての評価をいち早く下した欧米企業のラッシュに遅れる事約15年、内需拡大による安定的な成長を続ける伯国の潜在性に改めて日本企業が目を向け始めたのだ。その年間進出企業数はまだ70年代とは比べものにはならないが、伯国は資源を持つとともに、「モノを売る」市場として確立しつつあり、進出企業の業種にも変化が見られるようになった。長い沈黙の時を経て今、日本企業の「第3の波」の到来を予感させている。(宇野秀郎記者)

「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=《6・終》=「過去の歴史繰り返すな」=百年の交流が築いた信頼

 ブラジル東京銀行元頭取、デロイト・トウシュ・トーマツ監査法人最高顧問を歴任した鈴木孝憲氏は昨年11月、日本経済新聞出版社から『2020年のブラジル経済』を出版し、その反響は大きかった。メディアでの「ブラジル」の露出も増え、同氏が訴えてきたブラジルの市場価値にようやく日本企業が目を向けはじめている中、「過去の歴史を繰り返すな」と ...

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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=《5》=年550社がジェトロ訪問=澤田所長「企業の姿勢変わった」

 ジェトロ(日本貿易振興機構)サンパウロセンターの澤田吉啓所長は毎日ひっきりなしに訪れる企業訪問者の対応に追われている。2001年から05年まで次長として同事務所で勤務した頃と比べてその数は4倍近く、昨年は550社以上に上った。以前は中国経済に視線が傾注されていた時代、「マクロで定点観測的」だった伯国の視察も、「本格的な進出を視 ...

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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=《4》=パナソニック・ド・ブラジル=初の白物家電に参入=「新しい1ページを」

 伯国進出40年を超えるパナソニックが2月末、新工場の設立を始めた。サンジョゼ・ドス・カンポス、マナウス工場に続き、第3の工場としてミナス・ジェライス州エストレマ市に冷蔵庫、洗濯機の生産工場の建設に取り掛かり、新工場完成予定の来年末から伯国白物家電市場に本格参入する。ハイパーインフレ時代を乗り越え、パナソニック・ド・ブラジルの松 ...

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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=《3》=〝逆上陸〟のフジアルテ=人材サービス業で法人設立

 昨年中旬から伯国で人材紹介業務を開始したフジアルテ株式会社が1月、聖市にパウリスタ事務所を開設した。過去8万人もの在日ブラジル人を雇用した経験を生かし日本企業の進出、事業展開において避けて通れない人材面のサービスを行う。ブラジル日本商工会議所関係者によると日本企業相手の人材派遣会社が現地法人を立ち上げたことは「聞いたことが無い ...

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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=《2》=日本の牛丼を伯国に=「すき家」2年目の挑戦

 ここ数年の進出企業には外食等のサービス産業の存在もあり、伯国市場の充実化が見てとれる。1千450店舗を有し、売上ともに日本一を誇るゼンショーグループの牛丼チェーン「すき家」は3月、聖市のブラジル第1号店オープンから1周年を迎えた。目下100店舗に目標を据え、同月1日には2号店を開店。ブラジル人に馴染みのない牛丼で日本の味の再現 ...

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「第3の波」到来か=ブラジル進出企業の今を追う=連載《1》=「失われた20年」を経て=再び高まるブラジルへの関心

 今、にわかに、そして着実に日本企業の進出の足音がブラジルに響こうとしている。クビチェック大統領時代の1950年代の工業化促進計画に乗った「第1の波」、「第2の波」の70年代の官民による熱い日伯関係は80年代の伯国の経済混乱と90年代の日本側のバブル崩壊で極端に冷えきった。経済を立て直した大国としての評価をいち早く下した欧米企業 ...

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