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コラム 樹海

 このところ外務省批判が厳しい。公金を使って私物の絵画を購入した総領事閣下がいたり、日本の外交官なのか赴任国の官僚の役目をしているのか不明な大使さまがいたりもする。先だってまでアジア欧州局長だった某キャリアを「国賊」と呼び雑誌に論文を発表する衆院議員までが飛び出す始末なのである。自民党内からは、川口外相更迭論が勇ましいし、このままでは一体どうなることやら▼確かに─。戦後の外務省は、相手国と仲良くすることにだけ全力疾走し、肝心な日本はどうなってもいいの印象が強い。田中角栄首相の中国との国交樹立は評価されてしかるべきながら、あれから三十年もたつのに外務官僚のやることは中国の代弁ばかり。中国駐在だった大使殿の弁はどちらの国の官僚なのかと耳を疑いたくなる▼小泉首相の北朝鮮訪問は大いなる決断だったにしても金正日総書記との平壌会談の声明にはどこを見ても「拉致問題」の文字はなし。総書記は「拉致」を認めたし、責任者を処分したと語ったそうながら八人の拉致被害者の死亡ひとつ取っても不審に不審が続く。揚げ句の果てに「行方不明者(拉致のこと)の十人ぐらいの事で国交交渉が止まってもいいのか」の暴言を吐く高官も▼これらはみんな末は大使閣下を約束されているキャリア組の発言だからびっくりする。沖縄返還の対米交渉で佐藤栄作首相は、知人の民間人を「私設特使」として大きな成果を齎したけれども、あるいは外務官僚の資質の低さを佐藤首相は知っていたのかもしれない。   (遯)

03/02/25

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