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満員の落語公演=談志師匠の熱演に1000人爆笑

3月12日(水)

 日本移民九十五周年を記念した立川談志師匠の落語公演が十日午後六時から、文協ビル記念講堂で開かれた。千三百人入る会場はほぼ満席となった。
 赤いシャツとズボンという普段着で、講談と落語の違いなどを冗談を交えて説明開始。「国会は国会議員のためにある。病院は医者のためにある」など、世の中の仕組みをうがって見た含蓄のある言葉も出た。髪結い亭主の話では、職業安定所に行った男が、実は十四人子供がいるのですがと言うと、職安の職員はほかにできることはないのか、と聞いたと笑わせた。ぼけ老人には何を聞かれても、「今ご飯の支度をしてます」と繰り返し答えておけばいい、との放言で爆笑させた。
 「安い勲章ほど、能書きが長い」と聴衆を笑わせながら頭をかきかき勲章を受章したあと、青い羽織り袴に着替えて、本格的な〃口演〃に入った。
 「雪印、明治は遠くなりにけり」と商業モラルのない日本社会の世相を笑い飛ばした。黒い着物に着替えて三文で商いする話に。口演だけでなく体全体で熱演、六十七歳とは思えない迫力ある入神の演技を見せた。これは劣悪な文協のマイクと音響設備をカバーして有り余るところがあった。
     ◎
 九日午後六時からの口演を前に、落語家の立川談志師匠は記者会見を開き、ブラジル日系社会は伝統芸能がよく継承されており、落語家もすんなり入っていけるなどと語った。
 記者会見の予定開始時間は午後四時三十分からだった。立川師匠は約一時間遅れで到着。「私は、楽屋にはいつも時間ぎりぎりでくるタイプ。まさに〃駆け上がり〃芸人だ」と、場を和ませた。
 ブラジルでの口演は今回が三回目。落語について、日系高齢者がどんな関心を持っているのか経験から学んだ。「エキセントリックなネタはしない」。
 日系社会について、「日本人が根を張って暮らしており、浪曲にしても大事に守られている。芸人にとっては、ありがたいことだ」と話していた。

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