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5人組強盗は近所の住人=近郊日系家族宅に侵入

3月19日(水)

 サンパウロ総領事館が発行する「安全対策だより」によると、サンパウロ州内で昨年一年間に発生した殺人事件は一万一千八百四十七件。一昨年と比べ約五%減少した。
 その一方、強盗、窃盗といった犯罪は増加を続けている。サンパウロ市と並んで犯罪が集中しているのが、近年急速に治安が悪化したサンパウロ市南方から南東にかけての近郊都市。昨年の統計でも人口当たりの発生件数で上位を占める。
 その一つ、サンパウロ市近郊のタボアン・ダ・セーラ市で一週間前、日系人が被害者となる強盗事件が発生した。
 同市に住むTさん(六九)宅に五人組の強盗が侵入したのは今月九日、早朝五時ごろのことだった。
 強盗たちはTさん宅の裏から塀を乗り越えて侵入。全員が覆面を被り、ピストルで武装していた。一家は全員眠っている。五人は最初にTさんの息子の部屋を襲い、次にTさんの寝室に押し入った。
 金を要求され、Tさんは金庫を開けた。そこには現金のほかに、Tさんが集めていた昔の一万クルゼイロ札約百枚も置かれていた。強盗たちにはそれが何か分からないようだったという。結局、千九百ドルと数百レアルの現金を奪い、五人組は引き揚げようとした。
 この間にTさんの家族が警察に通報していた。犯人たちが再び家の裏から出ていった時に警察が到着、撃ち合いとなり犯人の一人が負傷した。現在入院しているその男は、Tさん宅の近所の住人だったという。残り四人の行方は分かっていない。

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