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茶道準教授6人誕生=裏千家センター 利久忌の席で許状を

3月29日(土)

 故伊住宗晃氏追悼の利久忌が、去る三月二十三日、伯栄庵で行われ、六人に準教授許状が授与された。今回は、茶道裏千家ブラジルセンター(林宗慶代表)の準教授許状拝受者六人が主催、百人余の人たちが参会した。
 第一部の利久忌で、去る二月二日急逝した伊住宗晃氏(社団法人・茶道裏千家淡交会理事長、第十六代千宗室家元舎弟)と会員の武田可津井さんへの供茶と黙祷が行われた。
 その後、中尾宗中、池田宗美、松原宗美、荻野宗香、西村宗香、茶木宗喜さんら六人へ、林代表から「準教授」の許状が渡された。ブラジルにおける裏千家活動も来年で五十年を迎えるが、現存の教授者の中で準教授者有資格者は、ほかに武田宗芳氏、山下宗程氏と二人のみ。
 つぎに濃茶席にうつり、金襴手の美しい皆具で長板手前が各先生方により行われた。待合席では、仮設の庭が廊下にでき、香煎が振る舞われ、立礼席は鵬雲斎玄室大宗匠の「関…南北東西活路通ず」の軸に、追善の気持を込め、物故者に捧げるように、大輪のハスの花が生けてあった。
 第二部の準教授拝受者の祝賀会は、会場をうつし、ニッケイパラセ・ホテルで行われた。岩崎秀雄氏の司会で六人のプロフィールが紹介され、あいさつで林代表が「芸道には守・破・離ということがいわれるが、今までの長い修行を経て、今後は各個人の特性に合わせた創造的茶の湯を展開してほしい」と激励、それぞれの伴侶の人たちへの今までの協力に対し、慰労の言葉を述べた。
 拝受者を代表し、松原宗美さんが感謝の言葉。エリソン・トンプソン・デ・リマ氏の音頭で乾杯、会食に移った。和やかな雰囲気のうちに会は進行し、中尾宗中さんの閉会の辞で締めくくられた。

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