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春の叙勲 国内で二人―=山内文協元会長は瑞四=森イピランガ病院理事長は旭五

4月29日(火)

 サンパウロ総領事館(赤阪清隆総領事)は二十九日、同管内での春の叙勲者を発表した。元ブラジル日本文化協会長の山内淳氏が、勲四等瑞宝章を叙勲することになった。今年春の叙勲では、ブラジル国内で唯一の邦人叙勲となる。
 山内氏は一九三一年生まれ。第三アリアンサ出身で、マッケンジー総合大学工学部を卒業後、日立製作所サンパウロ駐在員事務所に勤務。ブラジル通信産業界に日本最新技術を導入した。
 また、九一年に八代目の文協会長として就任。初の二世会長として、日系社会の活性化に取り組んだ。ブラジル日本移民九十周年祭や、天皇・皇后両陛下来伯歓迎式典、橋本龍太郎総理の来伯歓迎式典など、日系社会の重要な行事で重要な役割を果たしたことが評価された。
 過去の表彰歴として九五年八月にはサンパウロ市名誉市民章、九八年六月にはブラジル日本移民九十周年記念外務大臣表彰がある。
 山内氏は五月十二日午前、東京の外務省で伝達式に出席した後、午後皇居で天皇陛下に拝謁する。
 また同総領事館は春の外国人叙勲として、モジ・ダス・クルーゼス市のイピランガ総合病院理事長のノボル・モリ氏が勳五等期旭日章を受勲することを明らかにした。
 モリ氏は一九二五年、サンパウロ州ピリグイ市生まれ。五四年にリオデジャネイロの大学の医学部を卒業後、同地での病院勤務を経て、モジ・ダス・クルーゼス市のサンタ・カーザ慈善病院に勤務。同病院で院長として設備拡充に尽力した。
 また、六一年七月には全ての診療、診察を日本語で対応するイピランガ総合病院を設立。理事長として現在まで日系人の医療事情に貢献してきた。
 モリ氏は八八年から九二年まで、同市の副市長も務めていた。

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