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コチア農校で国際交流=人づくりの場、「メロン祭り」

5月13日(火)

 五月十日、サンパウロ州ジャカレイ市のコチア農業学校で「メロン祭り」が開かれた。オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)とコチア農業教育技術振興財団(池田之彦代表理事)が共催、ブラジル農協婦人部連合会・ジャカレイ支部(池田敬子会長)が協賛。会場は、サンパウロ市からの来客を中心に、四百人前後の人出でにぎわった。店頭にはメルコスル農業研修生達が手塩にかけて育てた千五百個の箱入りメロン(品種ロックスター)、野菜、チーズ、ヨーグルトなどが並んだ。
 同祭りに伴って午前九時半から「第四回メルコスル諮問委員会」開催された。会では、研修生の発表会や事業報告、事業計画が発表された。会に出席した上原幸啓ブラジル日本文化協会会長は、「コチア農業学校では、技術的なことはもちろんとして、人間を作る学校であって欲しい。私は、フランスに留学した時に多くの友人と交流した。その経験は、現在やユネスコ・ブラジル代表時代に役立った」と、語った。また、久保田洋史パラグアイ日系農業協同組合中央会相談役は「一年間で農業の技術を習得するのは、不可能に近い。この学校では、それを踏まえて、人間教育を中心に行って欲しい」と、同様に提言。さらに、「現在問題なのは、経済的に役立つ土地にいかにして木を植えるかだ。その事を、有効に説明するのは困難」と、南米における植林運動の現状を語った。会は、大幅に時間を延長し、活発に意見が飛び交った。
 南米七カ国(アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、コロンビア、ペルー、ブラジル)の研修生達は、サルサ、タンゴ、カポエイラを会場で披露。踊りを披露する研修生に、他の研修生から声援や掛け声がとぶ。同学校の国際交流を確認できる一場面だった。

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