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スザノ市近郊=今度は日系人焼死体=被害者はボア・ヴィスタ文協元会長の岩原さん=車の後部座席に放置=前日に同様の事件も

8月12日(火)

 八日夜、スザノ市に隣接するシャカラ・ホリデイに駐車された車の中から発見された焼死体は、十日までにボア・ヴィスタ文協の元会長、岩原鉄夫(二世=農業)さんであることが判明し、地元日系社会を驚愕させている。岩原さんの葬儀は十一日午後二時から、スザノ市のサンセバスチャン墓地で多数の親類・縁者列席のもと行われ、今年一番の冷え込みの中、遺体は同墓地に埋葬された。岩原さんが焼死体で発見された前日にも同シャカラ内で同様の事件が起こっており、当局は両事件の関連を調べている。

スザノ市北部にあるイタクァケセトゥーバ市を管轄する警察署は、先週二件の焼死体が車の中から発見されたと報告した。最初の被害者は七日、同シャカラ内のガイヴォッタ街一五六番で発見された。遺体はモンザ車のトランクの中から、炭化した状態で見つかっており、警察は被害者をアンデルソン・ルイス・デ・ジェズズさん(ペルエイロ)と見ている。
 翌八日に見つかった、岩原さんの遺体はサンタナ・クオンタム車の後部座席に座った形で発見されており、同様に焼死体で発見された。
 警察では、現場の状況が酷似していることから、二つの事件に何らかの関係があると見ている。また、被害者たちは現場で殺されたとの見方も示している。
 生前の岩原さんを知る友人は「人当たりも良く、(ボア・ヴィスタ文協の)会長を務めただけあって、リーダーシップもあった。恨みを買うような人物では決してなかった」と声を震わせて語り、故人の遺徳を偲んだ。
 スザノ市では昨年暮れから老人所帯の日系農家を狙う強盗殺人が頻発し、その後、六月初めに発生した行徳マルシオ氏誘拐事件が先ごろ、二カ月ぶりにやっと解決したばかり。今度は文協の元会長とあって、日系社会に大きな衝撃を与えている。

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