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ブラジルと言えば=珈琲、ペレー、美容形成=デカセギも手術に帰国

9月25日(木)

 アニメのヒロインのような瞳とふくよかな胸、そして、盛り上がったお尻――。現在、サンパウロやパラナーを中心に年間一万五千人が二重まぶた手術を行なっている。ブラジル形成外科協会の統計によると、一九九五年から二〇〇〇年の間に全患者数は一万五千人から三十五万人に増加。日本在住のデカセギ労働者も美容形成外科手術のため、ブラジルに帰国する現象が起きている。二十日付、インターナショナル・プレス・オンラインが報じている。
 東洋美容水準を研究し、ブエノスアイレス国際大会で形成外科賞を獲得したエジス・ホリベ氏は、「海外でセミナーを開くと、聴衆が情報を求めてブラジル人発表者に集まってくる。ブラジルといえば、カフェー、ペレー、そして形成外科」と語る。同分野で著名なイーヴォ・ピタングイ氏の右腕、バールバラ・エレーナ・B・マッシャード氏も、「私たちブラジル人は熱帯地域に住み、体を露出する。だから、すべてをより美しく見せるようにしなくてはならない」と述べている。
 オーストラリアやインド、アメリカなど形成外科が盛んな国々の患者もブラジルまでクリニカを探しに来るが、日本在住のブラジル人も例外ではない。形成外科国際センターのパウロ・ケイキ・ロドリゲス・マツド氏によると、「同センターの患者の三〇%はデカセギ」としている。
 アナ・オカザキさん(三二)は日本で二重まぶた手術を受けるつもりだったが、友人の助言により、ブラジルで受けることにした。アナさんは施術前の準備のほかにも、医師と多くの話し合いを持ったことに驚いたという。「クリニカでは各患者と、実際に何を求めているかを十分検討する」とパウロ氏は説明する。
 何人かのデカセギは、日本よりブラジルで手術をする方が安いと証言している。二重まぶた手術の場合、日本では三千ドル(約九千レアル)だが、ブラジルでは三千から七千レアル。日本語を話すエジス氏の患者も、三〇%が国外からやって来る。「デカセギだけに限らず、身体美に対する願望は大きい。多くの日本人も国際電話を掛け、質問をしてくる」と語っている。

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