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コラム 樹海

 JICAの名で親しまれた国際協力事業団が国際協力機構に生まれ変わり一日から動き始めた。新理事長には緒方貞子氏が就任し新しい仕事に取り組む。この組織の歴代トップは外務官僚の天下りであったけれども川口順子外務大臣の決断と職員らの力で前国連難民高等弁務官の起用となったそうだが、ここは民間人の指導者が陣頭指揮に立つのが理解しやすい▼新しいJICAの動きも基本的には従来と大きく変わるまい。だが、移民船に乗りブラジルに渡った一人としては―国際協力機構の業務から「移民」が消えてしまったのはいささかならず寂しい。勿論、戦後の移民を送り出すのは七〇年代の初めに事実上は終わっている。サントス港での出迎えもかっての熱気は失せてしまい「船から飛行機」になっても、移住希望者はいない▼恐らく―旧海外移住事業団が国際協力事業団となったあたりが、戦後移民の幕引きであったかもしれない。それでも、新宿西口の超高層ビルにあったJICAには移民を担当した古兵(ふるつわもの)が頑張っていて「移民論」を語っていたと聞く。若い頃にサンパウロで知り合った職員も次々に課長や部長になって活躍もし懐かしい人たちが一杯いる▼みんなが情熱家で気性も激しい。何よりも、移住という仕事に熱をもっていたし、移民と接するときにも「情け」を大切にし諄々と説くのが常―。それもこれも過ぎ去ったが、彼らの熱情を忘れてはいけないし「移民の魂」はどこまでも大事にして胸に抱きたい。  (遯)

03/10/02

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