ホーム | 日系社会ニュース | 東芝EMIから演歌デビュー=3年後の予定を1年で=亜国三世 大城バネッサ=日本語や発声を猛特訓

東芝EMIから演歌デビュー=3年後の予定を1年で=亜国三世 大城バネッサ=日本語や発声を猛特訓

10月18日(土)

 【既報関連】アルゼンチンから日系三世が演歌デビュー。昨年、NHKのど自慢グランドチャンピオン大会で優勝したアルゼンチン出身の大城バネッサさん(二一)がこのほど、大手レコード会社「東芝EMI」から念願のCDデビューを果たした。渡日直前の昨年六月、ニッケイ新聞社を訪問した大城さんが話した「三年後のデビュー」を大幅に上回る快挙の陰には、日本語の猛特訓やボイストレーニングなどが秘められていた。日本で一番の歌い手を目指す日系三世は、故郷アルゼンチンに錦を飾る日を夢見ながら、今日もステージに立つ。

 大城さんは、沖縄県出身の父盛重さんと二世の母マルタ・クミコさんを持つ日系三世。幼いころから祖父が愛好した三味線の響きと、マルタさんが口ずさむ演歌に親しんでいた。
 外見こそ日本の現代っ子だが、「英語が混じる日本のポップスは歌詞に現実感がない」とキッパリ。
 元々、歌手志望でもなくブエノスアイレスの大学で料理学を学んでいたが、一昨年の十月にブエノスアイレスで開かれたのど自慢大会に、大好きな坂本冬美さんがゲストで来ると聞いて急遽、出場を決めた。
 「女の漁歌」を歌い二十五人の出場者の中から、見事優勝に輝いた大城さんは、坂本さんから「プロを目指してみては」と激励。
 翌年三月に優勝者が集うグランドチャンピオン大会でも栄冠を勝ち取った。海外からは、ブラジルの平田ジョーさんに続く快挙だった。
 大城さんに注目した東芝EMIは、歌の練習だけでなく日本語を基礎から特訓し、三年後にはデビューを約束。大城さんに全てを賭けようと両親は、姉のシンティアさん(二五)も含めて日本に「移住」を決意した。
 「日本語を大切にする歌手になりたい」と語っていただけに渡日直後の三カ月は、ひたすら日本語の特訓に励んだ。今では日常会話に支障がないという。
 今年八月、「鴎も飛ばない海だよ」で念願のデビューを果たした大城さんの次なる目標は、母国でのコンサートだ。
 「考え方も習慣も違う国なので、ゼロからスタートする」と力強く語った大城さん。着実に夢への第一歩を踏み出した。

image_print

こちらの記事もどうぞ