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時代を映すデザイン100点=日本現代建築の写真展

11月20日(木)

 七月からブラジル国内七都市を巡回していた「日本現代建築1985―1996」展が十八日から、サンパウロ市FAAPブラジル美術館で始まった。個人住宅、商業施設、美術館……果ては交番まで、安藤忠雄ら日本を代表する建築家が設計した作品百点を写真パネルで紹介している。
 八五年からの十年といえば、バブル経済の隆盛と崩壊が交差した時期。装飾主義がもてはやされたかと思えば、長くはなく、次いでシンプル志向が潮流を生んだ。その変遷に「建築デザインとはまさに時代の鏡」、そう改めて実感させられる展覧会でもある。
 展示は大都市、郊外、田園など立地に応じて七つのカテゴリーに分類された。そこからはまた、日本という国の豊かな風土性を読み取ることも可能だ。
 同じ会場で「くまもとアートポリス」展を同時開催。こちらは現代建築のある街づくりを進める熊本県の構想を紹介する企画。
 ときの細川護煕知事が建築家の磯崎新氏を総監督に迎えて始まったプロジェクトで八八年から今日まで継続している。地域住民と建築家が一緒になって現代建築のある街づくりを目指す、その試みを六十九点の写真パネルを通して語る。
 国際交流基金とFAAPの共催。十二月十四日まで。平日午前十時から午後九時、土日祝日午後一時から同六時。入場無料。

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