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 村松治夫さんが射殺された。ゲリラに銃撃され遺体は崖から蹴落とされたらしい。矢崎総業の社員としてボゴタに駐在し活躍中にコロンビア革命軍(FARC)によって誘拐されたのが昨年の二月二十二日。数カ月前までの生存は確認されていたのだが、政府軍の攻撃を受け逃走寸前のゴタゴタで殺害となったもののようだが詳しい事は不明のままである▼今、マスコミはイラクやトルコなどのイスラム原理主義の報道に忙殺されているけれども、中南米でもテロは盛んである。ペルーにはセンデロ・ルミノソがおりコロンビアにおける営利誘拐は世界に知られている。昨年は三千件もの誘拐事件があった。これがゲリラによる営利目的であるのは明らかなのだが―「解決」とされるものは少ない。村松さんもそんな犠牲者の一人なのである▼中南米のゲリラは、共産党系がすべてと見ていい。コロンビアには「自警軍連合」(AUC)の極右民兵組織もあるが、こうした例は少ない。FARCは中南米最大の組織であり兵力も一万七千人と推定される反政府の共産ゲリラである。東西冷戦の終結で旧ソ連・キューバからの資金提供が途絶えると麻薬取引と営利誘拐を資金調達源として爆弾テロなどを繰り返している▼村松さんの誘拐でも二千七百万ドル(三百億円)の身代金を要求していたらしい。これらがゲリラの活動資金になっているのに、これを押さえ込む力がないのは何とも寂しい。第二の村松さんを出さないためにもゲリラ抑圧を急ぎたいのに。 (遯)

03/11/27

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