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大豆加工食品、着実に浸透=農協婦連の活動はずみつく=恒例フェイラ売行き快調

12月16日(火)

 「来年の日本祭りに向かって弾みがつきました」――十二月十一日夕刻、年末フェイラ修了後の、上芝原初美ブラジル農協婦人部連合会(ADESC)会長(鹿児島県出身)の希望に満ちた談話である。同会長は明るく語る。「今年七月の日本祭り会場で行った大豆食キャンペーンを訪れた人たちが(このフェイラに)大勢来て下さった。説明をしなくとも、大豆が健康に良いことを理解していただき、大豆そのものも、豆腐、納豆、パン、つまみなど、出品した大豆加工食品がほとんど売り切れたほどです」。
 今年で七回目を迎えたADESCフェイラは、サンパウロ市内のSBC(旧コチア産業組合系共済病院)の駐車場で十二月十日、十一日の二日間行われた。早朝から多くの客が訪れて、会員が精魂こめて作り上げてきた野菜、果物、花、加工食品、手芸品などを両手に一杯買い求めた。
 リンス農協婦人部の二十人が、交流を兼ねて会場を訪れたし、今年七月の日本祭り会場で、ADESCと一緒に大豆食キャンペーンを展開したパラグァイのイグアスー移住地からも今後の協力関係を模索するため、代表が会場を視察に訪れた。
 今年の年末フェイラの中核に掲げたのが「大豆食キャンペーン」だ。会場入口の両側には、去る七月、キャンペーンで使用した日本語とポ語の大きなのぼりが翻った。大豆食コーナーが会場の中心部に設置されて、たとえば、カッポン・ボニートの会員手づくりの豆腐やおから素材のパン、ピラル・ド・スールの会員手づくりの納豆など、多彩な健康食品が出品され、好評のうちに完売となった。
 大豆の生産で世界一となったブラジルで、健康食としての大豆の普及にかけるADESCの意気込みが随所に発揮される行事となった。好天にも恵まれて行ったフェイラでの多くの成果を糧に、元気な女性たちの意識は、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)主催で来年(二〇〇四年)七月二十四日、二十五日、サンパウロ州議会の施設で開催される第七回日本祭り(フェスチバル・ド・ジャポン)での「大豆食キャンペーン」に移っている。来年がますます楽しみだ。

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