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「トメアスー」を書いて残す=永井さん、自身の挿し絵とともに

12月18日(木)

 昔のトメアスー移住地の様子や人々の暮らしぶりを書きとめたい――。パラー州トメアスー郡クアトロボッカス区在住の二世、永井昭さん(六六)が、トメアスーでの幼少時代の思い出を綴った著書『ウン・ニッケイ・ダ・テッラ・ドス・テンベース』を出版した。大自然とのふれあいやコロニアの行事など、永井さん自身が描いた挿し絵とともに紹介されている。
 永井さんの両親は北海道出身、一九三五年にあふりか丸で着伯し、トメアスー移住地に入植した。永井さんは六九年から四年間、郡会議員を務めた後、七四年から九〇年まで、トメアスーの農協関係に勤務した。同年、日本へデカセギに行き、二〇〇〇年帰国。水彩画は日本滞在中、昔日の想いにかられて独学で始めたという。
 書名は、かつて同地に住んでいたインディオ、テンベー族にあやかって付けられた。内容は六十七項目に分かれ、幼少時代の冒険や動植物とのふれあい、餅やお経の話、運動会などほのぼのとしたもの。
 永井さんは「移住地の人々の暮らしぶりを、いま、誰かが書かなければ、忘れ去られてしまう」という危機感を抱き、出版に向け奔走。パラー州文化局やベレン市の山田商会の協力を得て、千冊を製本した。
 永井さんは「トメアスーを故郷に思う二、三世だけでなく、私と同じような境遇に育った多くの人に読んでもらいたい」と語っている。高野書店で販売中(ポ語版、二十二レアル)。

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