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生後3カ月の息子を殺害=「泣き止まない」と立腹=24歳壁に投げつける=イケバタ、妻にも暴力

12月18日(木)

 市警殺人・人身保護課は先週末、生後間もない我が子を殴り殺した疑いで飲食店店員、セーザル・イケバタ容疑者(二四)をサンパウロ市リベルダーデ区で逮捕した。十七日付、ジアーリオ・デ・サンパウロ紙などが報じている。

 警察の取り調べによると、当時三ヵ月の息子、ブライアントちゃんは今年四月二十一日、頭蓋骨と脳に重傷を負いサンパウロ市アクリマソン区のメニーノ・ジェズス病院に入院、意識が戻らないまま二日後、死亡した。セーザル容疑者は、抱いていたブライアントちゃんを母親、ケリー・ミカエラ・ユリエ・ナカシマさん(二一)に渡す時、あやまって落としたと証言。鑑定医師は頭蓋骨に致命的な外傷を負って亡くなったと診断した。
 警察は当初、容疑者の話を信用していたが、九月、サンパウロ州検察庁に同事件の再捜査を要請された。一ヵ月におよぶ捜査の末、警察は、セーザル容疑者が泣き止まないブライアントちゃんに腹を立て、壁に投げ付けて重傷を負わせ、死亡させたことを突き止めた。
 ケリーさんの証言によると、容疑者は、乳児が泣き止まない時、口に布を詰め込んだりもしたという。また、ケリーさん自身も妊娠している時から暴力をふるわれ、子どもが生まれると、毎日のように母子は殴り倒された。容疑者はほかにも、ビンゴで遊ぶ金をケリーさんに強要していたらしい。
 ケリーさんは夫の行動について真実を話すことを恐れていたが、捜査官に説得され、セーザル容疑者の犯行を明らかにした。同件の責任者、マルガレッテ・バレット・ガルシア捜査官は、医師や教授らは子どもや青少年が受けた外傷などを注意深く診察し、何か怪しいと思ったら、警察に連絡するよう呼び掛けている。

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