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闇金融やサラ金で借金=返済に苦しむデカセギたち

 日系社会ニュース

2月3日(火)

  日本へデカセギに行ったブラジル人の一部が消費者金融から借金したが、返済できず、困り果てているという。インターナショナル・プレス・オンライン今週号が、消費者金融で借金をしたデカセギたちの実態を報じている。

 銀行や消費者金融大手は、少なくともボーナスや担保に入れる不動産を所有していない限り、個人には金を貸さない。さらに、外国人に対しては、最初から拒否するか、永住権所持者にだけ金を貸す。
 静岡県浜松市の日系人、ファビアーノ・タケナカさん(二四)は所持金がなくなったため、友人に消費者金融を紹介してもらった。友人の名前を言っただけで保証人もなく、事務所を出た時にはすでに引出カードを受け取っていた。年利は二九・九%でブラジルに比べたら少ない。
 タケナカさんは借金するごとに金額が大きくなり、借金を返すために借金をするという状態に陥った。「後になって、利子ばかり支払っていて、借金の金額は変わってないことがわかった」と語る。
 シウヴィア・ハシモトさん(三四)は家族が病気になり、十万円を借りようとしたが、金融業者は身元調査の末、たった五万円だけ貸し出した。治療費にはほど遠い金額だった。身元調査では、職場の住所や携帯電話の支払いなどが調べられたという。
 「年利は二八・八%で、もし、支払いが遅れたら二九・九%になる。五十回分割払いができるが、私は翌月に全額を返済するつもり」。
 ハシモトさんは闇金融業者を訪れたこともあるが、返済能力を越える見積もりを出すようなあやしい会社から、決してお金を借りないよう日本人たちに助言された。「利子は恐喝のようなもの。年利五〇〇%に達することもある」と警鐘を鳴らしている。
 同じく十万円を借りたことがある袋井市のリカルド・テルヒコ・ワジマさん(二二)は、「すぐに返済した。取立人が私の後を付け回すのが恐かったから」という。一方、あるブラジル人(匿名)は、自営業を再開するため借金、利子は日掛けになっており、「業者が毎日やってきて、レジのお金を持っていく」と語っている。

 

 

 

 

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