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楽しい場面も=『おしん』との違い=過去の苦労話から現在まで

3月24日(水)

  『ハルとナツ』は、〃第二の『おしん』〃とも宣伝されているが、苦労話の羅列で終わってしまうのだろうか。移民の大半は、移住後に辛酸を味わったことに間違いはないとしても、その先にある現在、日系人がブラジル社会で大きな存在感を示す現状まで、ドラマは描くのか。
 「その点は、非常に重要なところです。『おしん』と同じものを、二十年後にまた作る必要はありません。それなら、再放送すればいいのです」と佐藤さんは、『おしん』との違いを強調する。
 「もちろん、いろいろな苦労もしたけれど、楽しみもあったはずだ。そういう、楽しい場面も作品の中に作っていきたいと思っています」との意向を明らかにした。「ただ、ハルは妹との約束を守ろうとする。できるだけ早く帰りたい。そのために、一生懸命働くので、それが苦労している姿として描かれます」。
 物語世界は一九三四年から二〇〇五年まで。「私たちは、七十年間の物語を描くことに挑戦しています」とし、過去の苦労話だけでないブラジル移民の姿を意識したドラマ作りを心がけていると説明した。

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