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 アフリカの砂漠と闘いながら走り続ける国際的なラリーでも優勝するなど名車「パジェロ」を生んだ三菱自動車が経営危機に追い込まれている。頼みの綱としてきた提携先の独・ダイムラーが金融支援を拒否してきたので資金繰りが苦しくなり再建も険しい道筋になりそうだ。三菱とダイムラーは七千五百億円の増資を決め、ダイムラーは四千五百億円を引き受ける約束だったのだが、株主の反対が強まり「支援拒否」となったらしい▼三菱自にも責任はある。製造したトラックのタイヤ脱落で死者も出ているしリコール隠しもあるなど不祥事が多い。三菱ふそうの前会長が警察の事情聴取をされてもいる。経営幹部はタイヤ脱落を内部調査で知っていたらしいのに「整備不足」で逃げ切ろうとした疑いも濃い。こうした悪評が原因となってか販売も伸びていないし、大型パジェロの生産打ち切り論まで出ている▼この会社は元々が三菱重工業の一つの部門であったのが、独立して自動車生産に踏み切ったの歴史がある。こうした背景もあり重工や商事と東京三菱銀行が「再建を支援する」と申し合わせてはいるが、前途は楽観を許さない。三菱自の連結売上は三兆八〇〇〇億円。従業員は四万五千人を抱える大企業でありこのまま見殺しにするわけにもいかない▼とにかく経営陣の一新から始め消費者の「信頼」を取り戻すしかあるまい。日本の自動車産業は日産もマツダも外資に頼る経営に移って苦しいが、三菱自は背水の陣で再建に取り組んでほしい。 (遯) 

04/04/27

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