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春の叙勲、在伯8人に=邦人6人が受章=元公館顧問弁護士も2人

4月29日(木)

 日本政府は二十九日付で二〇〇四年春の叙勲者を発表した。ブラジル在住の叙勲者は邦人六人、外国人二人の計八人で昨年春の叙勲者二人を大幅に上回った。サンパウロ総領事館(石田仁宏総領事)管内では三人が受章。ほか、ブラジル大使館、リオデジャネイロ総領事館、レシーフェ総領事館の管内からそれぞれ一人づつ選ばれた。

 叙勲者の名前と経歴は次の通り。
【サンパウロ総領事館】
 旭日双光章=長田榮治氏(八五)、ミラカツ市在住、帰化人(沖縄県)、前ミラカツ文化体育協会会長として協会の発展および邦人移住者の取りまとめに尽力、前ミラカツ市議会議員、サンパウロ日伯援護協会地区委員。
 同=高清氏(八一)、オザスコ市在住、本籍は福岡県、オザスコ日伯文化体育協会会長として協会の発展に寄与、オザスコ市と三重県津市との姉妹都市交流事業に尽力。
 同=沖野郁夫氏(八二)、アチバイア市在住、本籍は広島県、元アチバイア日伯文化体育協会会長として協会の発展に寄与、サンパウロ日伯援護協会地区委員。
 瑞宝中綬章=大原毅氏(六八)、サンパウロ市在住、ブラジル人、元サンパウロ総領事館顧問弁護士として邦人援護および在外公館活動に寄与。ブラジル日本文化協会評議会長、前ブラジルふるさと創生協会会長。
 【リオデジャネイロ総領事館】
 旭日双光章=原林平氏(七〇)、ノーヴァ・イグアス市在住、本籍は長崎県、元リオデジャネイロ州日伯文化体育連盟理事長として州の日系社会発展に貢献、ブラジル農業拓殖共同組合会長。
 旭日中綬章=リナルド・カンポス・ソアレス氏(六五)、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ市在住、ブラジル人、ベロ・オリゾンテ名誉総領事として日本とブラジル両国間の相互理解および友好親善の促進に寄与、ミナス・ジェライス製鉄所代表取締役。
 【ブラジル大使館】
 旭日双光章=今井真治氏(七〇)、ゴイアス州ゴイアニア市在住、帰化人(埼玉県)、元ブラジル大使館顧問弁護士として邦人保護および在外公館活動に寄与、ブラジル国公証翻訳人。
 【レシーフェ総領事館】
 旭日単光章=井手辰巳氏(七五)、ベルナンブッコ州ボニート市在住、前リオ・ボニート日伯農事協会会長、ボニート日本人移住地および日本人移住者が居住する周辺地域の農業振興に貢献。

   □叙勲制度□
 勲章は大綬章(旧勲一等)▽重光章(旧二)▽中綬章(旧三)▽小綬章(旧四)▽双光章(旧五)▽単光章(旧六)の六段階。昨年秋からの新制度では旭日章と瑞宝章は功績の質的な違いによる勲章と位置付けられ、上下関係はない。
 邦人候補者の条件は▽日本国籍保有者および帰化などにより外国国籍を取得した者▽原則として在留期間(同一国内)が三十年以上であること▽産業経済、学術文化、医療、社会福祉などの分野で日本の発展に貢献し日本の声価を高めた者。または在留邦人および日系人団体における会長、理事長などの役職経験を有する者で、〃対日功績〃が顕著と認められる者(日本国民の模範となる者)▽戦前にのみ功績を有する者は対象としない――などとなっている。

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