5月6日(木)
本紙二面の『リンチされ少年死亡』記事関連。四日、マルコスさんの葬儀中、応援団『ガヴィオンエス』のメンバー数十人が現れ、コリンチアンスの旗を棺桶にかけて復讐を誓った。それを見たマルコスさんの叔母のマリーザさんは、「ガヴィオンエスの皆さん。あなた方が復讐すべきではない。神と、人間の法律が解決すべき問題よ」と呼びかけた。だがメンバーらは、「俺たちが正義。俺たちの手で裁くしかない」と小声で話し合っていた。応援団同士の抗争は残念ながら終わりそうにない。
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リオ空軍弾薬庫の武器強奪事件でまだ捜査対象とはなっていないが、マレー貧民街隣接のデンデー区に居住する予備役軍曹の共犯説が濃い。強盗は複雑なアラームを巧みに潜り抜け、盗んだワゴン車の合鍵を持っていた。事件当時の停電をライト社が否定。強盗は八人いたと証言内容がまちまち。放置されたワゴン車にあった弾帯とデンデー区で発見した携帯電話が、事件解明の決め手になりそうだ。
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視覚障害者でアナリストのタイスさん(三〇)は四月二十六日、盲導犬を連れて地下鉄ヴィラ・マダレーナ駅から乗車しようとして駅係員に止められた。しかし、四日にアウキミンサンパウロ州知事が公共交通機関への盲導犬の乗車を認める州条例を施行するよう指示、特別な配慮が必要な乗客への応対を職員に指導するよう地下鉄公団に求めた。タイスさんは四年前に盲導犬を連れて公共交通機関を利用する予備判決を勝ち取ったが、以後何度も乗車拒否されており、今回の知事の配慮には力づけられたと感激。
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南大河州とサンタ・カタリーナ州にまたがる大西洋沖合にサイクロンが発達中で、五日にも海岸に接近する見通し。三月末に両州を襲ったサイクロン『カタリーナ』とは違い、風速は時速三十キロ(秒速八・三メートル)未満と小型だが、海上は波が二から四メートルと高くなるので注意が必要。