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東西南北

ニッケイ新聞 2009年1月23日付け

 十八日の屋根の崩壊事故で多数の被害者が出たサンパウロ市のレナセール本部教会で、本日二十三日から建物の解体作業開始。現場保存のため、レンガなどを一つ一つ手で取り除くというが、一年前の屋根の葺き直しは正式な許可のない設計事務所に依頼など、建築その他の問題点が続出。資金洗浄により米国で起訴されている創始者夫妻は、「これらの苦しみは栄光のため」と言い、会堂再建のための献金を訴えたというが、事故は人災として教会を訴えると言う人々と、創始者の声に「アーメン」と唱える人達のギャップの大きさ…。
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 日曜日まで雨との予報が出ているリオ州では、浸水や家屋損壊の被害も出始め、二十二日昼過ぎまでに一八〇〇人余りが避難。州都毎の問題調査で、リオ市やサンパウロ市では川底が浅くなっているとの問題指摘があった事も記憶に新しいが、防災の第一歩は予防。自然そのもののコントロールは出来ないが、雨の季節が終り次第、次の季節へ備える位の体制が欲しいもの。
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 サンパウロ州内陸部のヴェンセスラウの監獄に収監され、四〇〇年以上の刑が言い渡されている、通称アンディーニョ(30)に結婚許可が出て、二月に挙式するという。相手は、カンピーナス出身の元収監者。誘拐・強奪組織の一味として捕まり、二〇〇一年九月に起きたカンピーナス市長殺害にも関与していると見られているアンディーニョだが、結婚後の新居は?
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 イビラプエラ公園に隣接し、Detranとして知られていた建物が、十二月からは現代美術博物館(MAC)本部に様変わり。二十日に州文化局が提出した計画書によると、改修工事も既に開始され、一万点の作品が展示される予定だという。

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