ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

 「セイロガン」というよく効く薬がある。止瀉薬でありクレオソートの多い下痢止めで遯生などは今も日本から送ってもらい愛用している。この薬は「征露丸」が本来なのだが、戦後も暫くしてから「正露丸」に変更されてしまった。単なる噂かもしれないが、旧ソ連のスターリンが「征露」とは何事かと烈火の如く怒り改名を迫ったと言うのだが―さて真偽の程はどうであろう▼この靴職人の息子・スターリンには謎が多い。恐らく二十世紀に於ける最大の独裁者の一人だろうが、反日派の巨頭でもあった。北方領土の占拠は日露戦争の恨みが残っているからだの説もあるほどだしクレムリンの独裁体制を築くためにトロッキーの暗殺を始め一千万人超を殺害したの話も伝わる。尤もこれには毛沢東の二千万人説とかもあるのだけれども―▼そんなところへ一九三七年と一九三八年のスターリン粛正が頂点だったときに「日本のスパイ」ということで五万三千人ものロシア人を逮捕したの記録が初めて公表されたという。三七年七月には軍人や鉄道労働者二百三十二人が「日本と結託した」とされ銃殺刑にされている。驚くのは旧ソ連にとっては大敵であるはずの「ドイツのスパイ・二万九千人」よりも日本の方が二万四千人も多いことだ▼スターリンについてはフルスチョフ批判があるけれども、こうした残酷で悲惨な事実は「共産革命」の持つ悍ましさであると見ていい。共産党の一党支配という独裁政治の怖さと恐怖の日々。ソ連の粛正資料はそんな事もを教えて呉れる。  (遯)

04/05/08 

image_print

こちらの記事もどうぞ