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「白内障、手術は30分」=福本医師ていねいな講演  

5月13日(木)

 福本研二ヴァウテル眼科医が一日、午前十時と午後二時半からそれぞれ二回、サンパウロ市内のモエマ・アウヴォラーダ病院で『目の病気の予防』と題して講演した。日本人、日系人のお年寄りを中心に各回とも約百人が受講した。
 日系企業を含む七社が同企画を後援し、暗くなりがちな話を明るい雰囲気の中で聞けるように工夫された。会場前のロビーにはコーヒーほか飲み物、菓子が用意され、接客係がていねいに応対、無料診察の予約整理券が配布された。目の見えることの喜びを表すために、明るい絵画も展示された。
 目の模型とスライドを使い、眼球の構造、屈折異常、老眼、白内障、緑内障、正常眼圧緑内障、飛蚊(ひぶん)症、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性について日伯両語で説明された。
 高齢者に多く見られる病気のうち、白内障(白そこひ、カタラッタ)は、加齢、外傷、放射線、ある種の薬物、糖尿病が原因で水晶体が白く濁る。病状はかすむ、目やにや涙が出る、二重三重に見える、近視が進む、視力低下など。昔は大手術をしていたが、現在は超音波乳化吸引術が開発され三十分ぐらいの手術で済み、治るのも早くなった。目に強い太陽光線を当てないこと、目のけがをしないようにすること、糖尿病があれば症状が速く進行するので早めに治療するようにと注意した。
 福本医師はパウリスタ医科大学卒業。オフィタル病院の緑内障セクターの担当医。後援したのは味の素、シゼン、プロフォルムラ、アウコン、FOTOPTICA、BAUSCH&LOMB、オフィタル病院の各社。

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