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「前原城」客を迎える=パ国イタ市=来年完成、観光地になれるか

5月29日(土)

  [既報関連]在パラグアイ日本商工会議所のメンバーとその家族は、五月二十四日、前原農商(アスンシオン市)の前原弘道社長が近郊イタ市に建設中の通称「前原城」にピクニックした。見学を兼ね、貸し切りバスで乗り付けた。
 天候が心配されたが、杞憂で、からりと晴れ渡り、午前十一時半にイタ市に到着。岩盤の上に立つ見事な城を前に、高橋大使夫妻をはじめ一行は、感嘆の声をあげ、完成間近の城に見入っていた。
 前原さんの案内で、天守閣へと足を進めると、冷たい風がほおをかすめ、眼下に果てしなくイタ市の緑の大地が広がっており、「雲上人になった気分だね」との声が、あちらこちらから聞かれた。
 城内の見学が一段落したところで、一行は用意された美味しい弁当に舌鼓をうち、前原さんの城の建設に至った経緯や、ともなった苦労話に熱心に耳を傾けていた。
 現在、建築工事は七〇%の段階にはいっており、九月には第二層用の瓦が日本から到着し、ラストスパートに入る。「来年には完成を予定しています」と前原さん。楽しいピクニックの時間を過ごした一行は、満面に笑顔を浮かべ、午後二時に帰路についた。
 「前原城」は〃前原城主〃によれば、完成後観光用に使用される。一方で、日本文化紹介の展示の場、希望があればイベント会場に活用してほしいという。もちろん、ブラジルからの観光客も大歓迎。材料の瓦もそうだが、設計を日本の専門家に依頼した本格的な建築である。宮大工も何度かイタ市に来て指導した。建築材料が主としてコンクリートであることは、近年の日本での建築、修築と同じ。(日系ジャーナル紙)
 

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