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日系の老人福祉に理解 岡野主教、ブラジル1年半

6月5日(土)

 ブラジル聖公会サンパウロ教区聖ヨハネ教会協力牧師のヨハネ岡野利治主教(80)が、二日午後、あいさつに来社した。一年半前「日本語で説教を」とブラジル側から要請があり着任、あと半年ほどで離任の予定だという。
 同主教は、着任前、京都の特別養護老人ホームで入居高齢者と接する機会があった。日系社会の老人福祉施設経営にも高い関心を持っている。
 女性信徒の母親が憩の園に入居しており、その信徒が毎月の費用を負担するきびしい状況を知って「政府の補助がなければ」と感想をもらした。一方で、経済的には恵まれているが、孫との日本語での会話がままにならない女性高齢者の悩みなども聴いた。「みなさん、過去、苦労してきているのに…」と同情の口調だった。
 日本で犯罪にはしる若いデカセギにも言及、「帰国後は(かれらのために)日本人の子孫として誇りを持てるよう、なんらかの手助けをしたい」と述べた。
 聖ヨハネ教会(コロペ街108、ピニェイロス)では毎日曜日午前九時から日本語での礼拝、聖餐式が行われている。また、毎月第一、第三金曜日午後一時半から聖書研究会が、日本語で開かれている。

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