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独自の盆踊りを披露 市と共催アサイ祭り

6月9日(水)

 [ロンドリーナ]かつてブラジル国内一の日本人村とも呼ばれた北パラナのアサイ市でさきごろ、はじめてのアサイ祭りが開催された。市とアサイ文化団体連合(LACA、小岸カイロ会長)の共催であった。日本文化にとどまらず、ロデオショーなどブラジルの伝統文化も披露されたイベントになった。盆踊りの踊りのリズムは、ロック調も取り入れられた。四日間でパラナ州全域からおよそ二万人が集まり楽しんだ。
 祭りの企画者、市会議員の白井ルイスさんによると、祭りはアサイを通じて日本文化を知ってもらうだけでなく、アサイ市そのものの宣伝もねらいであった。日本食品店の出店が祭りを大いに盛り上げた、と評価。
 非日系の来場者の一人は「これまでの、この種の催しは、日系社会だけのもので、どちらかといえば閉鎖的だった。現在の日系社会は、以前と比較し、統率力が薄れ、その分開放的になっている。複数の文化を交えて見せることは、それなりに意味のあることだと思う」と感想を述べた。
 初の祭りは、市の七十二周年を記念した催し。開会式の夜は、和太鼓に合わせ、盆踊りが行われた。小岸会長は「日本的な祭りを演出するには、なんといっても太鼓に盆踊り。これは国境を取り払うことができる」と強調。一方、盆踊りの統括の大内テルオさんによれば、踊りはブラジル風にアレンジされた。若者世代に受け入れられるようロックやポップスのリズムを取り入れ、編曲したという。こうした計らいは「日本の伝統文化をいまの世代に忘れ去られないようにするため必要」だと〃信念〃は揺るがない。
 

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