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ツアーの客とともに 弓場農場で「六月の祭り」

6月30日(水)

  アベ・ツリズモ(阿部忠司社長)は十五周年記念謝恩特別企画として「フェスタ・ジュニーナと弓場バレエの鑑賞ツアー」を、二十五日から二泊三日で行なった。約四十名のツアー客はバレエ鑑賞、農場見学、フェスタ・ジュニーナ参加と企画満載の同ツアーに大変満足した様子で、弓場の人々との交流を楽しむ者、農場を散歩する者など思い思いの時間を過ごした。
 巨大なビルが立ち並ぶサンパウロ市からバスに揺られること九時間。広大な土地が広がるミランドポリスの第一アリアンサに位置する弓場農場に一行は到着した。
 はじめに、ブラジル国内はもとより日本などでも公演を行なう弓場バレエ(小原明子代表)を、敷地内に建てられた舞台で鑑賞。「YOSAKOIソーラン」「輝かしき開拓者」「ブンドゥー・ムナ」「フェスタ・ド・インテリオール」「よろこびの歌」の五作品の中には、弓場農場開拓当初の様子を表現した作品もあり、自分自身の体験と重ね合わせて「ノコギリで木を切る場面で涙が出た」などの感想が聞かれた。
 二日目は椎茸栽培やゴイアバ、スターフルーツなどの果樹園を見て歩いた後、バスで十分程のところにある北原地価造頌徳公園と第一アリアンサ文化体育協会会館を見学した。
 夜には第二、第三アリアンサからもたくさんの人々が訪れて「フェスタ・ジュニーナ」が始まった。料理も飾り付けも全てが弓場農場の人たちによる手作りの祭りで、爆薬の大音響と音楽が鳴り響く中、参加者たちはカイピーラ姿を披露した。
 弓場農場でとれた新鮮な無農薬野菜や手作りの味噌、豆腐などをふんだんに使った毎回の食事に参加者は舌鼓を打ち、漬物や味噌、ジャム、パンなどをお土産に買う者が跡を絶たなかった。
 参加した坂井トシエさん(69)と大矢みどりさん(65)は、すっかり童心に返ってはしゃいだ様子。「一晩中寝ずに馬鹿話をした。子どもの頃のことをいろいろ思い出し、もう一度あのころに帰りたいくらい楽しかった」と話した。
 帰りのバスでは、ユーモアに富んだ話題と細やかな気配りで終始参加者を楽しませた阿部社長と橘ミツエさんにねぎらいの拍手が送られた。阿部社長は「十五周年の次は五十周年記念ツアーを企画しますから、みなさんそれまでどうかお元気で」と挨拶し、参加者の笑いを誘った。

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