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元「浪速のロッキー」アマゾンへ=新たな環境保護に一役

7月6日(火)

  「浪速のロッキー」と呼ばれた元ボクサーで、現在は俳優として活躍する赤井英和さんがさきにテレビ番組収録のため来伯、去る三十日に帰国した。赤井さんは、七月の祝日・海の日に中京テレビで放送される、地球の環境問題をテーマにした科学紀行番組「トヨタECOスペシャル 大アマゾンの海を行く~海と森が出会う楽園~(仮題)」の撮影ため、アマゾンを訪れた。
 同番組は、森と川と海を一体のものとして考えた〃新しい環境保護〃を、世界最大の森と川を擁し森林破壊の深刻なアマゾンを通して伝えるもの。
 三週間の撮影を終えた帰国直前、真っ黒に日焼けした赤井さんにアマゾンの感想を聞いた。
 「スケールのデカいこと」赤井さんは何度も口にする。とにかく広くてとにかく長いアマゾン河。世界各国から数十万人が押し寄せるパリンチンスのボイ・ブンバ。数えきれないほどの海外撮影をこなしていても、アマゾンのデカさには目を見張った。
 政府から守られている保護区で森と共生して暮らすパラ州の先住民族シクリン族やマラジョー島の伝統的な海の漁師などを訪ね歩いた。「〃森を守らなければならない〃というメッセージが伝わったのではないでしょうか」。
 制作部エグゼクティブプロデューサーの安部田公彦さんは「広すぎちゃって、どこまでが海なのか川なのか・・・」と苦笑い。取材した状況では、アマゾンは大丈夫。だが「みんなが大丈夫だと思い込んでいてもいずれは壊れてしまう。自分がやっている些細なことが街や海など大きな範囲にも影響すると感じてほしい」との思いを乗せて番組を作る。
 三週間に渡る熱帯での生活と芸能人ならではの超過密スケジュールに疲れを隠しきれない様子の赤井さんだったが、自身の子どもの話になると声が弾んだ。小学校五年生を頭に三人の子どもを持つ。子どもたちへのお土産はシクリン族の作った笛と草履。仕事が忙しくても「しょっちゅう電話してますよ」と、いいパパ振りを覗かせる。
 スタッフに向けて「足りなかった所もありましたが無事終えることができました。次回もぜひよろしくお願いします」と挨拶し、赤井さんは帰国の途に着いた。

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